製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は前月から減少
2023年2月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から減少しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「QC・QA・監査」(前月比9%増)や「MW(メディカルライティング)」(6%増)、「MR」(5%増)など。一方、減少となったのは「薬理研究」(9%減)や「基礎研究」(8%減)、「ライセンシング・事業開発」(6%減)などでした。
[研究職]先端技術分野で募集活発
研究職の求人件数は前月から減少となりましたが、市場全体の動向に大きな変化は見られません。国内の大手製薬企業を中心に、化学メーカーやバイオベンチャーも含めて活発に募集が行われています。引き続き、再生医療、核酸医薬、タンパク質の構造解析といった先端技術分野での募集が目立ちます。
[開発職]国内外のメーカーでそれぞれ募集
メーカーの開発職の求人件数は、募集を終えた求人が重なったこともあって前月から減少しましたが、モニターを含めて新規の求人は継続的に出ています。外資系企業では、グローバル治験の推進に向けた体制強化を目的とする募集が行なわれていますし、国内企業からは再生医療や臨床研究などの分野で募集が出ています。CROでは、引き続き未経験モニターへのニーズが堅調です。
[製造職]後発品メーカー中心に増員募集
品質管理・品質保証の求人件数は高水準。工場の増設などを通じて増産体制構築を目指す後発医薬品企業を中心に、国内企業で増員募集が行なわれています。連続生産の導入に向けた採用の動きも出ています。
[MR]大型からスポット採用までニーズ
MRの求人件数は前月から5%の増加となりました。外資系企業では、大型の採用からスポットの採用まで募集が活発。国内中堅企業の一部では、領域経験のある30代を求める募集も出ています。CSOのニーズも堅調。市場全体としては今後も、早期退職の影響で流動性が高まる見通しです。
※ ※ ※
求人件数こそ減少したものの、製造を中心に企業の採用ニーズは堅調に推移しています。業界全体の傾向としては、職種にかかわらず求められる専門性が高くなっており、企業の目線に合わせたアプローチが必要となっている印象です。
Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。転職を考えている方はもちろん、まずは情報収集からという方も、お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 河内秋都)
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