住友ファーマ、動物用医薬品子会社を三井物産に売却
住友ファーマは12月26日、動物用医薬品子会社の住友ファーマアニマルヘルスを三井物産に売却すると発表した。2023年4~6月をめどに保有する全株式を三井物産に譲渡する。譲渡額は非開示。住友ファーマは譲渡益を事業基盤強化などに活用。経営資源を医療用医薬品事業に集中させる。
協和キリン「マイトマイシン眼科外用液用」の承認取得
協和キリンは12月26日、インドのインタス・ファーマシューティカルズから導入したマイトマイシンC製剤「マイトマイシン眼科外用液用」の承認を取得したと発表した。適応は「緑内障観血的手術における補助」。協和キリンは厚生労働省から、国内で製造販売承認を持つ抗がん剤「マイトマイシン注用」について眼科用途での開発要請を受けたが、原薬製造過程で無菌性の確保に影響し得る事実が判明したため2019年10月に自主回収。製造再開には相当な時間がかかるとして、インタスから日本向け製剤を導入し、申請した。抗がん剤としても今年10月に申請している。
シンバイオ「トレアキシン」後発品発売のファイザーを提訴
シンバイオ製薬は12月26日、抗がん剤「トレアキシン点滴静注液」(一般名・ベンダムスチン塩酸塩水和物)について、ライセンス元の米イーグル・ファーマシューティカルズの特許を侵害しているとして、同薬の後発医薬品を製造販売しているファイザーを相手取り、イーグルと共同で東京地裁に訴訟を起こしたと発表した。シンバイオは後発品の承認を取得した4社に文書で特許侵害の懸念を通告していたが、ファイザーが今月16日に後発品を発売したことを受け、製造販売の差し止めと損害賠償を求めて提訴した。シンバイオは6月に後発品を発売した東和薬品に対しても同様の訴えを起こしている。
レオファーマ、アトピー性皮膚炎治療薬「アドトラーザ」が承認
レオファーマは12月23日、アトピー性皮膚炎治療薬の抗IL-13抗体「アドトラーザ皮下注」(トラロキヌマブ)の承認を取得したと発表した。適応は「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」。レオファーマは、アドトラーザの発売に向けて国内で初めてMRを採用し、営業組織の構築を進めている。IL-13は2型サイトカインの1つで、アトピー性皮膚炎の病態生理で中心的な役割を担う。同薬は欧州や米国でも承認されている。
帝國製薬、ドネペジル経皮製剤「アリドネパッチ」承認…興和が販売
帝國製薬は12月23日、アルツハイマー型認知症治療薬「アリドネパッチ」の承認を取得したと発表した。国内初となるドネペジルの経皮吸収型製剤(テープ製剤)で、帝國製薬が開発。今年4月に結んだライセンス契約に基づき、流通と販売は興和が行う。
持田「トレプロスト」吸入剤が承認
持田製薬は12月23日、肺動脈性肺高血圧症治療薬「トレプロスト」(トレプロスチニル)について、吸入剤の承認を取得したと発表した。トレプロストは2014年から注射剤が販売されているが、吸入剤は非侵襲的で、ネブライザを使って患者自身で服用できるため、QOLの向上につながると期待される。トレプロストは米ユナイテッド・セラピューティクスが開発したプロスタグランジンI2誘導体製剤で、持田は17年に吸入剤を導入した。
ペプチドリーム、PDC開発へリリーと提携
ペプチドリームは12月26日、新規のペプチド薬物複合体(PDC)の創製・開発に向け、米イーライリリーと共同研究・ライセンス契約を結んだと発表した。リリーが選定した複数のターゲットに対し、ペプチドリームが独自の創薬開発プラットフォームを使って高い結合性を持つ特殊環状ペプチドを同定。ペプチドリームはペプチドの創製・最適化を、リリーはペイロードの創製・最適化を担う。創製されたPDCの開発はリリーが行う。ペプチドリームはリリーから一時金を受け取るほか、開発・承認・販売マイルストンとして総額最大12億3500万ドル(1630億円)を受領する可能性がある。発売後の販売額に応じたロイヤリティを受領する権利も持つ。