製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は前月から増加
2022年9月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「QC・QA・監査」(前月比21%増)や「生産技術」(10%増)、「前臨床研究」「製剤研究・製剤技術」(7%増)など。一方、減少となったのは「管理薬剤師」(17%減)や「薬事」(6%減)などでした。
[研究職]内資大手、基礎研究で採用強化
研究職では、引き続き大手内資系メーカーが基礎研究の採用を強化。バイオベンチャーでも細胞医薬や核酸の研究を中心に活発に募集が行われています。前臨床研究では、中堅から大手メーカーでニーズが増えています。
[開発職]求人件数は高水準…メーカー、CROとも好調
開発職はメーカー、CROとも市場は堅調で、求人件数は高水準の状態が続いています。国際共同治験が増える中、CROでは受託プロジェクトの増加に伴って募集が増えており、引き続き、未経験者や第二新卒の募集も活発です。再生医療関連の求人も増えています。
[製造職]QA、未経験にもチャンス
製造職の市場は堅調に推移しています。最近はQA(品質保証)のニーズが拡大している印象で、未経験者でも逸脱や各種変更時の対応、GMP文書作成などの経験があり、品質保証部門との協業経験を持っていればポテンシャルで採用されるケースもあります。キャリアチェンジを考えるなら大きなチャンスといえそうです。
一方、QC(品質管理)は大手メーカーからバイオベンチャーまで安定したニーズがあります。全国的に募集が行われており、応募しやすい状況が続いています。一部の大手メーカーでは、製造設備の増強に向けて生産技術や製造技術の募集も行われています。
[MR]メーカーで領域未経験可の求人
MRの転職市場は引き続き活況で、求人件数は前月比5%増となりました。メーカーでは、スペシャリティ領域で未経験者も応募可能な求人が出ています。来年年明け以降の入社を想定している募集もありますが、現在、メーカー各社の早期退職によって市場では転職希望者が増えており、早めに動いておくのがよいでしょう。CSOも採用意欲は高水準。フルリモートのプロジェクトでも採用ニーズが高まっています。
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市場全体はアップトレンド。「製造」は各社が品質体制を強化しており、年末にかけて継続的に募集がありそうです。
Answers転職サポートでは、求人情報から転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 嘉山哲秀)
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