製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は前月から増加
2022年7月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「薬理研究」(前月比22%増)、「管理薬剤師」(14%増)、「MR」(11%増)など。一方、減少となったのは「QC・QA・監査」「MA・MSL」(いずれも13%減)や「製造」「マーケティング」(いずれも6%減)などでした。
[研究職]国内メーカーで募集活発
研究職の求人件数は前月から大幅に増加しました。国内メーカーでは基礎研究のほか、データ解析などデジタル領域の募集が活発。受託企業や派遣会社(外部就労型)でもニーズは堅調です。
[開発職]CRO、未経験者含め積極採用続く
「開発企画・PM」の求人件数は5%増となった前月から横ばい。国内外の大手メーカーからバイオベンチャーまで、幅広く募集が行われています。モニター(CRA)はCRO各社で積極的な採用が行われおり、引き続き複数の企業で未経験可の募集が出ています。CROのモニター採用は年末まで活況な状態が続きそうです。メーカーでも、パイプラインの進展や組織体制の変更に合わせた募集が行われています。
PV(ファーマコビジランス)では、複数のメーカーがCRO在籍者でも応募可能な経験者採用を実施中。CROでは未経験から挑戦できる求人も出ています。
[製造職]工場勤務者のニーズが高水準
製造職の新規求人件数はここ数カ月で最多となりました。メーカーで工場勤務者のニーズが高く、大手・中堅メーカーが複数のポジションで募集を行っています。一部のメーカーからは、これまで積極的に募集を行っていた地域以外でも求人が出ています。後発医薬品メーカーや長期収載品を取り扱うメーカーでも、引き続き採用は活発です。
[MR]スペシャリティ領域で大型募集が継続
MRの求人件数は前月から11%増となりました。新薬メーカーや後発品メーカーでピンポイントの求人が増えているほか、スペシャリティ領域で引き続き採用枠の大きな募集が行われています。こうした大型の募集は来月には落ち着く見通しです。CSOでは、領域未経験でも応募できる求人が出ています。
※ ※ ※
転職市場全体は引き続き活況。開発職では、特にCROで採用の要件が柔軟になってきている印象で、経験がやや足りなくてもポテンシャルで採用につながるケースが見受けられます。応募してみたい求人がある人は今がチャンスといえそうです。
Answers転職サポートでは、求人情報はもちろん、転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 三浦亜理沙)
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