製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から増加
2022年2月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「マーケティング」(前月比11%増)や「QC・QA・監査」(10%増)、「薬事」(8%増)、「基礎研究」「PV・PMS」「生産技術」(いずれも6%増)など。一方、減少となったのは「メディカルライティング(MW)」(10%減)や「管理薬剤師」(4%減)などでした。
[研究職]関西圏のバイオベンチャーなどが積極採用
研究職では、関西圏を中心に、再生医療や抗体医薬などを手掛ける複数のベンチャーが募集を行っており、引き続き採用意欲は高水準。メーカーでは、大手から準大手まで、薬効薬理や薬物動態などで求人が出ています。
[開発職]CROは引き続き未経験者可の募集活発
メーカーでは、外資系企業を中心に「開発企画・PM」「CRA」などで新規募集が出ています。CROでは引き続き未経験者を含む募集が活発。ただ、採用枠には限りがあり、継続的に募集を行ってきた企業では徐々に採用ニーズが落ち着いてきそうです。
[製造職]内資大手中心に積極採用が続く
製造職は、昨年までと比べるとやや新規の求人が少なかったものの、減少は一時的なものと考えられ、内資大手メーカー中心に引き続き積極的に採用が行われています。外資系メーカーでも工場勤務の求人が複数出ているほか、後発医薬品メーカーでは管理職候補人材を含めて活発に募集が行われています。
[MR]メーカーで採用枠10人以上の求人も
MRの求人件数は前月から5%増で、2カ月ぶりの増加となりました。外資系メーカーを中心に、春先から6月ごろの入社時期を想定した求人が出ています。採用枠が10人以上の募集も久しぶりに出ており、6月ごろにかけてメーカーでの採用が活発化していきそうです。
一方、CSOの求人は高水準で推移しています。一部の求人では、大学病院や基幹病院などへの営業経験が豊富な層を求める求人も出ており、以前よりベテラン層が採用されやすくなっている印象です。このほか、がん領域で領域未経験者を対象とした募集が出ています。
※ ※ ※
転職市場は全体として、外資系企業を中心に求人が増加する傾向にあり、採用ニーズの高い製造や開発だけでなく、MRを含めて春先まで活気づきそうです。1~2月は求人の入れ替わりがあるタイミングですので、あらためて情報収集を進めても良いかもしれません。
Answers転職サポートでは、最新の求人情報から転職市場の動向まで幅広く情報を提供しています。転職を考えている方はもちろん、まずは情報収集からという方も、お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 香本牧子)
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