中外「アクテムラ」新型コロナ肺炎治療薬として国内申請
中外製薬は12月13日、抗IL-6受容体抗体「アクテムラ」(一般名・トシリズマブ)について、「新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎」への適応拡大を国内で申請したと発表した。海外で行われた医師主導治験では、標準治療との比較で投与28日目までの死亡割合を有意に低下させており、同試験と海外臨床第3相(P3)試験、国内P3試験の結果をもとに申請した。欧州では承認済みで、米国とガーナで緊急使用許可を取得している。
日本イーライリリー、RET阻害薬「レットヴィモ」発売
日本イーライリリーは12月13日、RET阻害薬「レットヴィモカプセル」(セルペルカチニブ)を発売したと発表した。適応は「RET 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」。RET融合遺伝子は非小細胞肺がんの約2%と推定されており、同薬は活性化されたRETを選択的に阻害してがんの増殖を阻害する作用を持つ。薬価は40mg 1カプセル3680.00円、80mg 1カプセル6984.50 円で、ピーク時の売上高予測は156億円。
ファイザー アトピー性皮膚炎治療薬「サイバインコ」発売
ファイザーは12月13日、アトピー性皮膚炎治療薬「サイバインコ錠」(アブロシチニブ)を発売したと発表した。同薬は1日1回投与の経口JAK阻害薬。既存治療で効果不十分な患者が対象となる。薬価は50mg1錠2678.40円、100mg1錠5221.40円、200mg1錠7832.30円。ピーク時に166億円の売り上げを予測している。
科研、創薬ベンチャーのアーサムの買収を完了
科研製薬は12月13日、創薬ベンチャー・アーサムセラピューティクスの買収が完了したと発表した。買収により科研は、アーサムが開発する難治性脈管奇形治療薬「ART-001」と水疱性類天疱瘡治療薬「ART-648」を獲得。皮膚疾患領域のパイプラインを強化するとともに、アーサムのドラッグリポジショニングに関する技術やノウハウを取り込む。科研は買収の対価として現金55億円を支払っており、今後、開発の進展に応じて最大72億2200万円相当の株式を交付する可能性がある。