製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から増加
2021年8月の製薬業界の求人件数は全体として前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「QC・QA・監査」(14%増)や「薬理研究」「製剤研究・製剤技術」(いずれも11%増)、「薬事」(10%増)など。一方、減少となったのは「PV・PMS」(10%減)と「MW(メディカルライティング)」(8%減)、「管理薬剤師」「学術・DI」(いずれも4%減)でした。
[研究職]大手メーカー中心に採用意欲は高水準
大手メーカーを中心に採用意欲は高水準。複数ポジションで求人を出している企業もあり、アカデミアや海外ベンチャーとの共同研究に関連した求人も増えています。共同研究に関わる求人に応募する場合は、マネジメント力や英語力、アライアンス経験などがあると有利です。
データを活用して研究開発の効率化と成功率向上に横断的に取り組む職種も、引き続きニーズが高く、薬理研究ではがん領域を中心に増員募集を行っている企業があります。
[開発職]モニター採用、メーカーは一段落
「開発企画・PM」では、海外から日本に進出した企業やバイオベンチャーで組織の立ち上げに伴う募集が出ています。こうした企業では、語学力のほか、治験マネジメントやメディカルライティングなど、幅広い業務をこなせる人材が求められます。
一方、前月から横ばいとなった「CRA」は、メーカーでのモニター採用ニーズが一段落しました。ただし、試験全体をマネジメントできる中堅以上の募集は引き続き行なわれています。
[製造職]全体的にアップトレンド
製造職の求人件数は全体的にアップトレンドとなっています。新薬メーカーで分析研究やCMC研究に関する求人が増えてきており、バイオベンチャーでも治験段階でのニーズが活発です。大手企業では、バイオ医薬品の経験者が求められている印象。品質管理・品質保証では、組織強化に向け、工場側と本社側の双方で増員募集を行う企業が増えています。
[MR]引き続きスポット求人がメイン
2%増と3カ月ぶりに求人件数が前月を上回ったMRは、引き続きピンポイントの求人がメイン。がんや免疫などといった領域を中心に、大手メーカーから中堅企業までさまざまな企業が募集を行っています。来月以降もこの傾向が続きそうで、転職を考えるなら情報を素早く入手することが重要。一方、CSOでは秋口に大きな採用の動きが出てきそうです。
※ ※ ※
昨年の今ごろと比べると、研究や開発といった職種でも求人が回復してきた印象です。ただし、特に研究職では求める人材の要件が高度化・複雑化してきていますので、自分の経験やスキル、専門性をどこでどう活かせるか、しっかり吟味することが転職成功のカギになります。
Answers転職サポートでは、求人や市場動向に関する最新の情報提供はもちろん、これまでの経験を生かした新たなキャリアの提案など、幅広く転職やキャリアに関する支援を行っています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 佐久間貴大)
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