製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から微減
2021年6月の製薬業界の求人件数は前月からわずかに減少しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「基礎研究」(16%増)や「プロセス研究」(6%増)、「管理薬剤師」(4%増)など。一方、「マーケティング」(14%減)や「MW(メディカルライティング)」(10%減)、「MR」「品質保証/CMC薬事」(いずれも6%減)などは減少しました。
[研究職]基礎研究が2ケタ増
最近、企業の採用ニーズが高まっている「基礎研究」(前月比16%増)は、2カ月連続の2ケタ増となりました。引き続き、メーカーとバイオベンチャーで求める人材の傾向は大きく異なっており、新たに募集が始まった求人でも、メーカーではデータサイエンスなど高い専門性を持つ人材の募集が、バイオベンチャーでは実験を含む基礎研究関連の求人が中心となっています。
[開発職]若手層の募集あり 転職活動はしやすい
開発職の求人件数は全体的に減少となりましたが、市場の動きが鈍くなっているという印象はありません。CRAを中心に、ポテンシャル採用も含めた若手層を対象とした募集が出てきており、転職活動そのものはむしろしやすいと言えそう。「開発企画・PM」(3%減)でも、外資系メーカーを中心に組織改編やパイプラインの進捗に伴う新規の求人が出ています。
[製造職]求人件数は減少も ニーズは高水準
製造職も求人件数は減少しましたが、1つの求人で複数人の採用枠を設けているものもあり、採用そのものが縮小しているわけではありません。新薬メーカー、後発品医薬品メーカーともニーズは高水準。再生医療ベンチャーでも、品質意識の高まりを背景に、ここ数カ月でいくつか求人が出てきています。
[MR/マーケティング]MRは前月比6%減、スポット的な募集が中心
MRの求人件数は前月から6%減となり、CSOも含め、市場は落ち着いた状態が続いています。そうした中でも、組織改編や社内異動に伴う欠員補充の募集がいくつか出ているほか、新組織の立ち上げに向けて募集を行っている企業も。今月から来月にかけても、新製品発売に伴う数人枠の募集が始まる可能性があります。
一方、「マーケティング」は14%減となりましたが、いくつかの求人で募集期間の終了が重なったことによるもので、ニーズ自体が低下しているわけではなさそうです。外資系メーカーを中心に、新たな募集も出ています。
※ ※ ※
どの職種も先月からの大きな変化はみられませんでした。MRなどでは今後、夏の終わりごろから秋口にかけて市場が動く可能性があります。引き続き、こまめな情報収集を行っておくことが重要となりそうです。Answers転職サポートでは、求人情報はもちろん、転職市場の最新動向まで幅広く情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 香本牧子)
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