製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から増加
2021年5月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「QC・QA・監査」(15%増)や「基礎研究」(14%増)、「マーケティング」(11%増)、「MR」(10%増)など。一方、「MA・MSL」(6%減)や「MW(メディカルライティング)」(5%減)、「薬事」(4%減)などは減少しました。
[研究職]メーカーとバイオベンチャーで傾向が二極化
「基礎研究」は14%増となり、今年1月以来の2ケタ増となりました。再生医療を中心にバイオベンチャーが募集を行っているほか、メーカーでも創薬研究やデータサイエンスに関わる新規求人が複数出ています。
最近は、メーカーとバイオベンチャーで求める人材が二極化している印象。メーカーでは引き続き高い専門性が求められる一方、バイオベンチャーでは、研究経験や専門知識があれば事業会社での経験がなくとも挑戦できる求人も多くなっています。
[開発職]CRO中心にニーズは高水準
「開発企画・PM」(前月比4%増)では、製薬メーカーや医療機器メーカーで開発の進捗に伴う新規の募集がスタート。CROでは、海外メーカーの国内臨床試験を代行するICCC(治験国内管理人)としてのプロジェクトが増えてきており、メーカーの開発企画やPMと近いポジションの求人も出ています。
「CRA」(4%増)は、受託案件が順調に拡大していることもあり、外資系CROを中心に募集が増加。領域未経験でも挑戦できる求人もありますし、内勤のサポート業務では、業界未経験でも応募可能な求人が出ています。
[製造職]品質関連職で積極採用続く
製造職は積極採用が続いています。メーカーでは、大手から準大手、中堅まで、「品質管理」「品質保証」を中心に増員募集が行われており、採用意欲も高水準。本社勤務、工場勤務とも新規の求人が出ています。
[MR]求人件数は10%増も 市場は落ち着いたまま
MRの求人件数は前月から10%増となりましたが、春ごろまでの人の動きに伴うスポット的な募集で、市場としては落ち着いた状態が続いています。求人の多くは即戦力となる経験者が対象。若手のポテンシャル採用は難しくなっています。
向こう数カ月に目を向けると、がんや希少疾患など専門性の高い領域で、製品の発売や組織の立ち上げに伴う中規模の募集がいくつか始まる可能性があります。引き続き、こまめに情報収集を行い、スムーズに動き出せるようにしておくことが重要です。
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製造職や開発職を中心に転職市場は活気づいていますが、市場全体では今後、早期退職や企業の合併にともなって人材の流動性が高くなる見込みです。転職を考えるなら、いまが動きやすい時期かもしれません。Answers転職サポートでは、求人情報はもちろん、転職市場の最新動向まで幅広く情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 三浦亜理沙)
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