製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から横ばい
2021年4月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から横ばいとなりました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「製剤研究・製剤技術」「MW(メディカルライティング)」(いずれも8%増)や「製造」(7%増)、「薬剤研究」「管理薬剤師」(いずれも6%増)など。一方、「QC・QA・監査」(13%減)や「学術・DI」(12%減)、「MR」(9%減)などは減少しました。
[MR]前月から9%減、積極採用落ち着き
MRの求人件数は、年明け以降続いていた積極募集が落ち着き、前月から9%減少しました。件数としては少なくなりましたが、中規模の募集がまだ続いているほか、欠員補充を目的とした求人がいくつか出ています。
夏ごろまでは、CSOを含めて落ち着いた状態が続く見通し。市場の動きが少ない分、こまめな情報収集がより重要になります。
[研究職]バイオベンチャーなどで採用ニーズ堅調
6%増の「薬理研究」以外は減少しましたが、バイオベンチャーを中心に採用ニーズは堅調です。創薬支援を行う企業でも募集が行われています。メーカーの場合、自社にないモダリティやデータサイエンスなど、高い専門性を求める募集が多くを占める状況が続いています。
[開発職]CRO中心に人材の流動性が高まる
早期退職や企業の合併などを背景に、CROを中心に人材の流動性が高まりつつあります。こうした中、「開発企画」(3%減)では、CROや準大手クラスのメーカーが新たに募集を開始。1%増の「CRA」では、引き続き内勤業務を担うポジションの募集が活発です。ITを活用したリモートでの被験者管理などでも、人材に対するニーズが出始めているようです。
PV(ファーマコビジランス)では、CROのニーズがやや落ち着いてきており、未経験からのチャレンジが難しくなった印象です。一方、分社化を行った大手メーカーや、開発が順調なメーカーなどが募集を行っており、全体としては横ばいとなっています。
[製造職]品質に厳しい目、メーカーで採用活発化
製造職のニーズは引き続き高水準。業界内外から品質に厳しい目が向けられる中、新薬メーカーと後発医薬品メーカーの両方で採用が活発化しています。大手メーカーの中には、生産拠点の増加に伴い、複数の職種にまたがって採用を強化している企業もあります。
生産・品質関連の職種では、勤務地域ごとのニーズの違いが顕著になってきています。関東では、注射剤や無菌製剤などの経験者を求める求人が増えている印象です。固形製剤や外用剤のみの経験者がこうした求人に挑戦するのは難しいですが、関西の工場では引き続きニーズがあります。勤務エリアを幅広く検討することができれば、転職のチャンスは広がりそうです。
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今年度の製薬業界の転職市場は、製造職を中心に堅調に推移する見通しです。Answers転職サポートでは、求人の詳細な情報はもちろん、転職市場の最新動向まで、幅広く情報を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 佐久間貴大)
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