AnswersNewsメールマガジンのユーザーを対象に、製薬業界で働く人のキャリアや働き方に関するアンケート調査を実施。今月のテーマは「キャリアチェンジに興味はありますか?」です。
31%が「キャリアチェンジに向け活動中」
製薬業界で働く223人に「キャリアチェンジ(未経験の業界や職種に転職すること)に興味はありますか?」と尋ねたところ、全体の80.3%が「ある」と答えました。全体の49.3%は「興味はあるが、まだ活動していない」と答え、「キャリアチェンジに向けて活動している」と答えた人は30.9%でした。
職種別で見ると、「製造」「研究」「開発」などで9割近い人が「キャリアチェンジに興味がある」と回答。「マーケティング」「薬事・信頼性保証」「営業」でも8割前後に達しました。全体的には「興味はあるが、まだ活動していない」という人の割合が多いものの、「製造」や「開発」では、「キャリアチェンジに向けて活動中」と答えた人が比較的多くなっています。
58%は「同業界×異職種」に興味
キャリアチェンジに興味があると答えた人に、「どのようなキャリアチェンジに興味がありますか?」と尋ねたところ、57.5%で最も多かったのは「製薬業界の中で職種を変えたい」。次いで「製薬業界の外に出て職種も変えたい」が25.7%で続き、「製薬業界の外に出て同じ職種で働きたい」は16.8%でした。
ほとんどの職種で「同業界×異職種」のキャリアチェンジを志向する人が半数を超えたものの、「研究」では「異業界×異職種」(33.3%)と「異業界×同職種」(25.0%)を合わせて58.3%の人が製薬業界外への転職に興味があると答えました。
「可能性を広げたい」が62%
「キャリアチェンジで叶えたいことは何ですか?」との問い(複数回答可)には、61.5%が「可能性を広げたい」と回答。次いで多かったのは「自分の力やスキルをもっと発揮したい」(45.8%)で、以下、「将来性のある仕事に就きたい」(36.3%)、「好きなことを仕事にしたい」(34.1%)と続きました。
77%が「キャリアチェンジは可能」
最後に「キャリアチェンジは可能だと思いますか?」と尋ねたところ、76.5%が「はい」と回答。「いいえ」の23.5%を大きく上回りました。
その理由について聞くと、「はい」と答えた人では「これまでの経験を生かすキャリアチェンジなら可能」(40代/外資新薬メーカー/営業)、「世の中が変わり、これまでなかった職種や業界も増えている」(30代/外資新薬メーカー/営業)、「ポータブルな能力の獲得に自己投資している」(20代/内資新薬メーカー/開発)、「幅広い経験を積むことができている」(30代/内資新薬メーカー/開発)、「理由はないが、そう信じたい」(30代/CRO・SMO/開発)といった声が寄せられました。
一方、「いいえ」と答えた人では、「年収が下がる」(50代/内資新薬メーカー/製造)、「年齢の面で未経験への転職は厳しそうだと感じる」(30代/外資新薬メーカー/営業)、「自分のスキルがどう生きるのかわからない」(30代/外資新薬メーカー/営業)、「他業界で通用するスキルを持ち合わせていない」(20代/バイオベンチャー/研究)といった意見が目立ちました。
転職コンサルタントの目
キャリアチェンジに興味を持っている人が思った以上に多いことに驚きました。コロナ禍でデジタル化が進んでいることも背景にあるのではないでしょうか。
キャリアチェンジを考えるときには、「業界をどうするか」「職種をどうするか」という2つの軸がありますが、どの業界にどんな仕事があり、どこでどんなスキルが生かせるのか、ということを自分だけで考えるのは限界があります。キャリアチェンジを検討している方は、転職エージェントのコンサルタントに相談し、まずはキャリアチェンジの全体像を把握したほうが良いでしょう。
キャリアチェンジは年齢が高くなるほど難しくなり、30代後半になると求人もぐっと少なくなります。未経験の業界や職種に挑戦する場合、年収が下がることも少なくありません。目先の数字だけではなく、将来の上がり幅も含めて長い目で見ることが大切です。(細川剛=株式会社クイック ヘルスケアチーム コンサルタント)
◆アンケートの概要
調査方法・回答者:AnswersNewsメールマガジン登録者にアンケートフォームを送信し、製薬業界で働く223人が回答 調査期間:2021年2月12日~19日 |
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