製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から増加
2020年11月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「製造」(11%増)や「MW(メディカルライティング)」(10%増)、「薬事」「DM/統計解析」「PV・PMS」「製造技術」(5%増)など。一方、「生産技術」(14%減)や「薬理研究」(6%減)、「ライセンシング・事業開発」(5%減)などは減少しました。
[研究職]準大手~中堅メーカーで募集開始
新型コロナウイルス感染症の影響で停滞気味だった研究職の転職市場ですが、徐々に企業側の採用意欲が戻ってきています。4%増となった前臨床研究では、準大手や中堅のメーカーが募集を開始しました。
基礎研究でも、メーカーを中心に専門性の高い人材を求める求人が出ています。特定の領域での研究経験や特殊な実験手法に関する知識・経験を持っていれば、アカデミア出身者にも採用のチャンスがあります。
[開発職]日系メーカーで採用活発化、外資CROは若手にも対象拡大
開発職では、日系大手メーカーでの採用が活発です。募集の中心は、がん領域。パイプライン拡大を見据え、10~20人規模の募集も行われています。CRA(モニター)でも、複数の日系中堅メーカーから求人が出ています。
一部の外資系CROでは、受託案件の増加を背景に採用ニーズが高まっており、30~50人規模の募集が行われています。第二新卒などでも応募可能な求人もあり、ほかのCROへの転職を目指す若手にとっては良いタイミングと言えそうです。
[製造職]引き続きニーズは高水準、地方では大手が複数職種で募集
製造職は引き続き活況です。14%増の「製造」では、関西や北陸で求人が出ています。地方では大手メーカーが複数の職種で募集を行っており、中小企業からも転職のチャンスがあります。
品質保証では、大手メーカーを中心に、本社勤務のポジションで経験者対象の求人が出ています。一部の日系企業では、今後の海外展開に向けた増員募集が行われており、英語力がますます重要に。一方、工場勤務では、グローバル基準で監査に対応ができる人材が求められています。
[MR]メーカーはスペシャリティ領域、CSOも回復傾向
MRの求人件数は前月から3%減となりましたが、来年春ごろまでの入社に向けた募集が行われています。2桁人数を募集している求人もあり、スペシャリティ領域が中心。管理職クラスの求人も一部出てきました。CSOでも、受託プロジェクトに動きが出てきた企業で選考が進み始めています。
※ ※ ※
新型コロナウイルスの影響で一時停滞した転職市場ですが、全体として企業側の採用意欲は回復してきているように感じます。ただ、採用枠が限られるためか採用のハードルは高くなっており、選考を突破するには応募書類の書きぶりや面接の準備がこれまで以上に大切になっています。自身の市場価値をしっかりと把握し、経験や実績をきちんと整理してアピールすることが転職成功のカギと言えそうです。
Answers転職サポートでは、求人や市場動向の情報提供はもちろん、これまでのキャリアを生かした転職のお手伝いなど、幅広いご支援を行っています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 佐久間貴大)
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