製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
全体的に前月から増加
2020年9月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月から増加しました。
職種別に見ると、前月から増加したのは「製造技術」(19%増)や「QC・QA・監査」「PV・PMS」「製剤研究・製剤技術」(18%増)、「製造」(17%増)、「薬理研究」(14%増)など。一方、「MR」(14%減)と「管理薬剤師」(5%減)、「CRA」(4%減)は減少しました。
[MR]メーカーで十数人規模の募集が複数
MRは14%減となりましたが、ニーズ自体が大きく落ち込んだわけではありません。先月に引き続き、外資系メーカーを中心に10~20人規模の求人がいくつか出ていますし、今後は来年初頭の入社に向けたメーカーの募集も始まる見込みです。
一方、CSOは秋口に終了するプロジェクトが重なったこともあり、例年に比べて動きが鈍くなっています。とはいえ、スポット的な募集が出てくる可能性は十分にあるので、勤務地の希望がある人は早めに転職活動を始めると良いでしょう。
早期退職の影響もあり、転職を希望する人は増えている印象です。もちろんMRでも受け入れはありますが、ヘルステックや医療機器、医療広告代理店も一時期と比べて募集が増加。転勤が少ないこともあり、若手層にはこうした業種にキャリアチェンジする人も出てきています。
[研究職]求人数は増加も市場は停滞気味
研究職は求人数こそ増加しましたが、市場が活気づいてきたというほどではありません。各社とも、ピンポイントでの欠員募集や増員募集が中心。一部の企業では、インシリコ創薬での募集も出てきました。
[開発職]PVは堅調、CRAは4%減
18%増となったPV・PMSは引き続き堅調。CROから若手層向けの募集も出てきています。8%増のDMや統計解析では、メーカーからの求人が増えている印象です。
唯一減少となったCRAですが、新たな募集も出ています。メーカーでは、即戦力となるシニア層が募集の中心。一方、CROは二極化しつつあり、一部では若手層も応募可能な大型採用も始まりました。いずれにせよ、これまでより採用枠が埋まるスピードは早くなってきている印象ですので、スピーディーな応募が重要となります。
[製造職]積極採用続く
製造職では、企業の採用意欲の高い状況が続いています。
伸び率では製剤研究・技術や製造技術などが顕著ですが、件数自体は品質管理や品質保証の増加が大きくなっています。工場での募集が中心ですが、一部GQPに対応する本社勤務の求人も出ています。引き続きバイオ製剤での募集が中心です。
※ ※ ※
先月に引き続き、今月も求人件数は全体的に増加となりました。ただし、以前と比べると若手層をターゲットにした募集は少なくなっているのが実情。選考のハードルは高いままです。
Answers転職サポートでは、今すぐの転職を考えている方への求人情報のご提供はもちろん、今後のキャリアに関するご相談まで、幅広く転職のご支援を行っています。お気軽にお問い合わせください。
(コンサルタント 香本牧子)
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