武田など、米国で回復者血漿の採取キャンペーン…新型コロナ治療薬開発で
武田薬品工業は5月27日、欧米の製薬企業や研究機関などとともに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した人に献血を促すキャンペーンを米国で始めたと発表した。新型コロナウイルスに対する抗体を含む血漿を確保し、治療法の開発に活用する。
キャンペーンには、武田とともにCOVID-19向け免疫グロブリン製剤を開発している製薬企業のほか、米国の医療機関や主要な血液センターが参加。米マイクロソフトは献血の適格性を判断するためのセルフチェックツールを、米ウーバー・ヘルスは回復者が血液センターに行くための配車サービスを提供している。
GSK「ヌーカラ」のシリンジ製剤・ペン製剤を発売
グラクソ・スミスクラインは5月27日、抗IL-5抗体「ヌーカラ」(一般名・メポリズマブ)のプレフィルドシリンジ製剤とオートインジェクター製剤を発売したと発表した。従来品は乾燥凍結製剤。2製剤の追加により、溶解や薬液の計量・採取といった作業が不要となり、医療従事者の負担軽減につながると期待される。
持田「ディナゲスト」低用量製剤を28日発売、月経困難症の適応で
持田製薬は5月27日、月経困難症治療薬「ディナゲスト錠0.5mg」(ジエノゲスト)を28日に発売すると発表した。従来の1mg錠は子宮内膜症治療薬。0.5mg錠は月経困難症に対する低用量の専用製剤として開発した。
わかもとが中計目標を引き下げ、緑内障治療薬の開発中止で
わかもと製薬は5月27日、2019~23年度の中期経営計画について、最終年度の目標値を下方修正したと発表した。中計期間中に発売を見込んでいた緑内障・高眼圧症治療薬「WP-1303」の開発中止が要因。見直し後の数値目標は、売上高143億円(当初の目標は177億円)、営業利益・経常利益3億円(22億円)。
決算
わかもと製薬(2020年3月期、5月27日発表)
売上高109億1600万円(前期比1.6%増)、営業利益は9億9600万円の赤字(前期は3億9100万円の赤字)。ロイヤリティ収入の減少や長期収載品の販売減などが響いた。21年3月期は売上高101億円(7.5%減)、営業利益1000万円を見込む。