デンカ「アビガン」原料を供給へ、5月に生産開始
デンカは4月2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を対象に国内臨床第3相(P3)試験を始めた抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名・ファビピラビル、富士フイルム富山化学)について、原料となるマロン酸ジエチルの供給を行うと発表した。日本政府からの要請を受け、5月から青海工場(新潟県糸魚川市)で生産を開始する。デンカは2017年4月までマロン酸ジエチルの生産を行っており、当時使用していた設備を再稼働する。
ヒューマンライフコード 臍帯由来細胞の供給でロート、アルフレッサと提携
ヒューマンライフコードは4月2日、開発中の臍帯由来間葉系細胞の安定供給体制構築に向け、ロート製薬と資本提携を、アルフレッサホールディングスと資本業務提携を結んだと発表した。ヒューマンライフコードは、急性移植片対宿主病を対象に同製品のP1試験を実施中。ロートは細胞加工と製造プロセスを、アルフレッサは治験実施施設までの製品の流通体制の構築を検討し、3社で協業を目指す。
武田 湘南アイパークの所有権を信託先に譲渡、中立性向上へ
武田薬品工業は4月1日、湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)の土地・建物について信託設定を行い、所有権を信託先に譲渡すると発表した。あわせて、湘南アイパーク内のスペースに20年間入居するリースバック契約を締結。ほかの入居企業と同じ立場となることで中立性を高め、さらに多くの企業・団体を呼び込みたい考え。湘南アイパークにはこれまでに約70の団体が入居し、約20の企業が入居しない形で参画している。
アクセリード、持株会社制に移行
アクセリード・ドラッグ・ディスカバリー・パートナーズ(Axcelead)は4月1日、同日付で持株会社制に移行したと発表した。持株会社「アクセリード」を設立し、Axceleadを傘下に収めた。Axceleadは17年7月に武田薬品工業の創薬プラットフォームビジネスをスピンアウトして設立。持株会社はグループ全体の経営戦略の立案を担い、創薬アウトソーシングのニーズに対応していく。
バイオシミラー市場、23年に18年比5.2倍に…富士経済予測
富士経済は4月2日、国内の後発医薬品市場が2023年に1兆2727億円(18年比33.2%増)まで拡大するとの予測を発表した。オーソライズド・ジェネリック(AG)市場は1918億円(同84.4%増)、バイオシミラー市場は1155億円(同5.2倍)まで伸びる見通し。AGは現在、生活習慣病やアレルギー性鼻炎などの患者数の多い疾患が中心だが、がんや婦人科、整形外科などへも広がり、市場は大きく拡大する。
デ・ウエスタン・セラピテクスの眼科手術補助剤が米国で発売
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は4月2日、眼科手術補助剤「DW-1002」について、サブライセンス先のDutch Ophthalmic Research Center International(オランダ)が米国で発売したと発表した。適応は内境界膜剥離で、米国製品名は「TissueBlue」。欧州ではすでに販売されており、カナダでも申請を済ませている。