英アストラゼネカ、オムロンと戦略提携…疾患管理ソリューションを開発
英アストラゼネカとオムロンヘルスケアは11月11日、患者の疾患管理ソリューションの共同研究開発を目的に、包括的・長期的な戦略的提携で合意したと発表した。提携に基づき両社は、▽呼吸器・循環器・代謝疾患領域での研究開発▽IoTを活用した診断から治療までを包括した疾患管理ソリューションの開発▽同ソリューションの普及に向けたビジネスモデルの構築――に取り組む。
両社はこれまでに、中国で糖尿病患者向け代謝管理センターの開設や小児用噴霧治療室の設置などを共同で手掛けており、提携エリアを世界規模に拡大する。
ヒューマノームとエーザイ AI活用し疾患ゲノム解析
ヒューマノーム研究所(東京都中央区)は11月11日、人工知能(AI)などを使った疾患ゲノムの高度な解析法の開発を目的に、エーザイと共同プロジェクトを開始したと発表した。ヒューマノームの持つライフサイエンス分野に関する人工知能技術と、エーザイのバイオマーカー開発技術をかけ合わせ、医学・薬学研究の推進を目指す。
アイロムG、CRO事業子会社がIBERICAを買収
アイロムグループは11月11日、CRO事業子会社アイクロスが、イベリカASIA(福岡市)から同社子会社のIBERICA(同市)を買収すると発表した。買収額は非開示。IBERICAは一般的な開発支援業務に加え、大学内に大学組織から独立した臨床試験の実施体制を構築したり、検査・分析などの研究機関を設置したりしている。アイロムGは買収により、モニタリングや統計解析の分野を強化し、CRO事業の拡大を図る。
エンブレースとベルシステム24 リモートMRの実証実験を開始
エンブレースとベルシステム24は11月11日、MRらによる医療関係者への医薬品の情報提供を製薬企業向けのプラットフォーム上で行う実証実験を開始すると発表した。
ベルシステム24は製薬企業向けに「MCS Pharma Care Cloud」を独占販売している。実証実験では、MCS内のクローズドなコミュニティで製薬企業が情報提供資材を配信。医師や薬剤師が興味を示すと、MRらがリモートで詳細な情報提供を行う。
エイツーヘルスケアと3H、医薬品開発への患者参画で提携
エイツーヘルスケアと3Hメディソリューションは11月11日、医薬品開発への患者の参画を促進するために業務提携すると発表した。エイツーヘルスケアのCROサービスと3Hメディソリューションの患者サポートサービスを活用。まずはがん領域・希少疾患の領域で患者や製薬企業をサポートするほか、学会や市民講座などで啓発活動を行う。
AGC、欧米バイオ医薬品生産拠点の設備増強
AGCは11月11日、バイオ医薬品CDMO子会社AGC Biologicsの米国と欧州の生産拠点の設備増強を決定したと発表した。受託への需要が高まっていることを受け、米シアトル工場に500リットルの動物細胞バイオリアクターを1基増設。デンマーク・コペンハーゲン工場では精製ラインを新設し、生産効率を1.5倍に向上させる。総投資額は約20億円。米国の新設備は来年4月、欧州は同年10月の稼働を予定している。
ニプロ 中国に営業拠点を開設
ニプロは11月11日、中国黒龍江省ハルビンに連結子会社・尼普洛貿易(上海)有限公司の営業事務所を開設したと発表した。中国ではこれまで、上海本部と6つの事務所、各地の駐在所を中心に販売を行ってきたが、新拠点の開設で中国東北部への販売・サービス網を強化する。営業開始日は来年1月6日を予定している。
決算
富士製薬工業(2019年9月期、11月8日発表)
売上高362億7900万円(前期比4.3%減)、営業利益41億7300万円(5.0%減)。天然型黄体ホルモン製剤「ウトロゲスタン」など産婦人科領域でシェア拡大を図っているものの、診断用薬などが落ち込み減収減益となった。2020年9月期は売上高338億3000万円(6.8%減)、営業利益25億7100万円(38.4%減)を見込む。
東和薬品(2019年4~9月期、11月11日発表)
売上高553億5000万円(前年同期比12.6%増)、営業利益92億1800万円(55.6%増)。卸ルートの販売が好調だったほか、2018年度の追補品が伸長し増収増益となった。