製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
求人件数は全体では微増、営業支援やマーケティング関連職で増員募集の傾向
2019年4月の製薬業界の求人件数は、全体的に前月からやや増えました。
職種別に見てみると、「品質管理/分析研究」(17%増)や「生産技術」(9%増)などが増加しました。一方、「QC・QA・監査」(16%減)や「製造技術」(7%減)などが減少しています。
営業・マーケティング関連の職種では求人件数が増えました。特に外資系の製薬メーカーで増えており、営業・マーケティング戦略の構築を担当する部門の強化を目的とした募集が目立ちます。
研究職の求人件数はやや減少。いくつか募集終了した求人があったので件数は減っていますが、採用意欲が衰えているというわけではありません。新たな求人はバイオベンチャーのものが中心ですが、求められる経験は再生医療や核酸医薬品、バイオなど企業によってさまざまです。
[今月の注目職種:品質管理/分析研究]バイオや再生医療も 採用トレンドは大きく変化
近年、採用ニーズが高い状態が続いている品質管理ですが、採用のトレンドは大きく変化しています。もともとは大手から中堅の日系メーカーが中心でしたが、最近は外資系メーカーやCMO(医薬品製造受託機関)、バイオベンチャーの求人が増加。バイオ医薬品の受託製造事業を拡大させる化学メーカーなどでも求人が出始めています。
メーカーの求人は職務範囲の幅広さが特徴。試験業務のアウトソーシングが増えたため、メーカー社員の業務内容は技術移管やバリデーション、文書関連業務が中心となっています。外資系企業では、査察対応や技術移管などグローバルと折衝する場面も多く、そうした業務の経験や英語力があると有利です。
バイオベンチャーの求人は、分析研究を担当するものが多め。組織の立ち上げに向けた募集が盛んな一方、採用人数自体は少なく、求人のサイクルも早いのが特徴です。バイオや再生医療分野の製品が多いので、生物系のバックグラウンドを持った人が歓迎される傾向にあります。
CMOの求人は、低分子/高分子、固形剤/注射剤など取り扱う製品の種類が豊富です。一部CMOでは製造過程を丸ごと受託する事業(CDMO)も行っており、クライアント向けのコンサルティングを行うようなポジションもあります。バイオや再生医療など生産の難しい案件を受託するケースも多いため、経験の幅を広げやすい環境といえます。
品質管理の求人は、今後も引き続き高水準で推移する見通し。ただ、企業側が応募者に求める条件も厳しくなっていくと予想されます。バイオや再生医療に興味がある人にとっては、転職市場に経験者が少ない今がチャンスと言えます。「ひとまず求人を見てみたい」という方も、Answers転職サポートにお気軽にご相談ください。問い合わせはこちら
(コンサルタント 香本牧子)
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