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ニュース解説

【2020年9月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(2)メルク、サノフィ、グラクソ・スミスクライン、ジョンソン&ジョンソン

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。製薬大手の後期開発パイプラインをまとめました(全5記事。この記事は半年をめどに更新していく予定です。全記事まとめはこちら)。

 

パイプラインは調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

米メルク

 

免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名・キイトルーダ)は、トリプルネガティブ乳がんやホジキンリンパ腫で申請中。2020年9月現在、世界各国で単剤・併用療法合わせて1300近くの臨床試験が行われています。併用療法では、抗CTL-4抗体MK-1308(開発コード)や抗LAG3抗体MK-4280、STINGアゴニストMK-1454といったがん免疫療法薬との組み合わせで臨床第2相(P2)試験を実施中です。

 

エーザイとの提携で開発を進めるマルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(レンビマ)は19年9月、子宮内膜がんに対するキイトルーダとの併用療法が米国とカナダ、オーストラリアの3カ国で迅速承認を取得。悪性黒色腫や非小細胞肺がんなどでもP3試験を行っています。このほか、英アストラゼネカとはPARP阻害薬オラパリブ(リムパーザ)、MEK阻害薬selumetinib(Koselugo)を共同で開発しています。

 

買収によるパイプライン強化にも意欲的で、19年には、米ペロトン・セラピューティクスから低酸素誘導因子(HIF)-2α阻害薬MK-6482を獲得。腎細胞がんでP3試験を行っています。米アーキュールからは、BTK阻害薬MK-1026を獲得し、血液がんを対象に開発を進めています。

 

仏サノフィ

 

抗CD38抗体イサツキシマブ(サークリサ)は20年、日米欧で再発・難治性多発性骨髄腫に対するポマリドミド、デキサメタゾンとの3剤併用療法として承認されました。P2試験段階には抗PD-1抗体cemiplimab(Libtayo)など免疫チェックポイント阻害薬との併用療法が控えています。cemiplimabは、皮膚がん、肺がんで開発を進めており、非小細胞肺がん(単剤療法)と基底細胞がんで申請準備中です。

 

最も力を入れている選択的エストロゲン受容体分解薬SAR439859は、乳がんに対する新規の内分泌治療法として開発中。P1試験では、早期の有効性と高い安全性が確認されました。サノフィは、転移性乳がんの適応で22年の承認取得を目指しています。

 

このほか、CEACAM5を標的とするADCのSAR408701は、非小細胞肺がんを対象に、単剤療法と抗VEGFR-2抗体ラムシルマブ(サイラムザ)との併用療法でP3試験を行っています。

 

英グラクソ・スミスクライン

 

グラクソ・スミスクラインは19年1月に約5500億円で米テサロを買収し、PARP阻害薬ニラパリブ(ゼジューラ)や抗PD-1抗体のdostarlimab(GSK4057190)などを獲得。15年のスイス・ノバルティスとの事業交換でがん領域の製品群を手放していましたが、本格的にがん領域に再参入しました。現在、dostarlimabが子宮内膜がんの適応で申請中です。

 

抗BCMA ADCのbelantamab mafodotin(Blenrep)は、多発性骨髄腫を対象に20年8月に米国で承認。抗BCMA療法としては、競合のCAR-T細胞療法に先駆けての発売となりました。免疫調整薬やプロテアソーム阻害薬、抗CD38抗体での前治療歴のある患者が対象です。

 

がん免疫療法では、ICOS受容体アゴニストGSK3359609やNY-ESO TCR-T細胞療法GSK3377794などが後期開発段階。独メルクと共同開発しているbintrafusp alfa(M7824)は、PD-L1とTGFβを同時に阻害する融合タンパク質で、胆道がんでピボタル試験を行っています。

 

米ジョンソン&ジョンソン

 

多発性骨髄腫治療薬の抗CD38抗体ダラツムマブ(ダラザレックス)は、米国でカルフィルゾミブとデキサメタゾンとの3剤併用療法が承認。日本でも同適応で申請しているほか、別の多剤併用療法でもグローバルP3試験を進めています。米国と欧州では皮下注製剤も承認されており、投与時間が大幅に短縮できるとして利便性の向上が期待されています。日本でも4月に申請済みです。

 

血液がんではこのほか、米アッヴィ傘下のファーマサイクリックスと共同開発するBTK阻害薬イブルチニブ(イムブルビカ)が、欧州で慢性リンパ性白血病(フロントライン)で申請中。マントル細胞リンパ腫や非ホジキンリンパ腫でも開発の最終段階です。中国のレジェンド・バイオテックから導入したBCMAを標的とする CAR-T細胞療法は、多発性骨髄腫でP2試験を進めています。

 

FGFR阻害薬erdafitinib(Balversa)は、尿路上皮がんを対象に米国で19年4月に承認されており、欧州と日本ではP3試験を実施中。臓器横断型の適応取得を目指した開発も進みます。ダラザレックスを共同開発するデンマーク・ジェンマブの技術を使った抗EGFR/cMet二重特異性抗体amivantamab(JNJ-61186372)は、非小細胞肺がんで後期開発段階に入っています。

(亀田真由)

 

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