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ニュース解説

【2019年1月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(2)メルク・サノフィ・GSK・J&J

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。製薬大手の後期開発パイプラインをまとめました(全5回。この記事は半年をめどに更新していく予定です)。

 

パイプラインは調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

米メルク

【米メルク】がん領域の後期開発パイプラインの表。<ペムブロリズマブ(キイトルーダ)|抗体PD-1抗体>適応:乳がん、開発段階:P3。適応:大腸がん、開発段階:P3。適応:食道がん、開発段階:P3。適応:胃がん、開発段階:P3。適応:肝臓がん、開発段階:P3。適応:中皮腫、開発段階:P3。適応:鼻咽腔がん、開発段階:P3。適応:腎臓がん、開発段階:P3。適応:小細胞肺がん、開発段階:P3。適応:進行性固形がん、開発段階:P2。適応:扁平上皮がん、開発段階:P2。適応:卵巣がん、開発段階:P2。適応:前立腺がん、開発段階:P2。<レンバチニブ(レンビマ)|マルチキナーゼ阻害薬>適応:子宮内膜がん(キイトルーダ併用)P3。適応:胆道がん、開発段階:P2。適応:非小細胞肺がん、開発段階:P2。<オラパリブ(リムパーザ)|PARP阻害薬>適応:膵がん、開発段階:P3。適応:前立腺がん、開発段階:P3。 <(MK-7690)|CCR5受容体拮抗薬>適応:大腸がん(キイトルーダ併用)、開発段階:P2。<coxsackievirus(CAVATAK)|腫瘍溶解性ウイルス>適応:悪性黒色腫、開発段階:P2。<selumetinib(MK-5618)|MEK1/2阻害薬>適応:小児神経線維腫症1型、開発段階:P2。

 

抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名・キイトルーダ)は、乳がんや大腸がんなど9つのがん種で臨床第3相(P3)試験を実施中。卵巣がんや前立腺がんなど4つのがん種でもP2試験が行われています。

 

エーザイとの提携で開発を進めるマルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(レンビマ)は、子宮内膜がんに対するキイトルーダとの併用療法がP3試験中で、非小細胞肺がんなどでも開発後期段階にあります。アストラゼネカと提携するPARP阻害薬オラパリブ(リムパーザ)は、膵がんと前立腺がんでP3試験を実施中です。

 

新規の化合物では、CCR5受容体拮抗薬MK-7690が大腸がんを対象にキイトルーダとの併用でP2試験、MEK1/2阻害薬selumetinib(開発コード・MK-5618)が小児神経線維腫症1型でP2試験を行っています。2018年2月には、オーストラリアのViralyticsを買収し、腫瘍溶解性ウイルスcoxsackievirus(CAVATAK)を獲得。悪性黒色腫を対象にP2試験を進めています。

 

仏サノフィ

【仏サノフィ】がん領域の後期開発パイプラインの表。<isatuximab|抗CD38抗体>適応:再発・難治性多発性骨髄腫(サードライン)、開発段階:P3。適応:初発・移植適格の多発性骨髄腫、開発段階:P3。適応:初発・移植不適格の多発性骨髄腫(ファーストライン)、開発段階:P3。適応:再発・難治性多発性骨髄腫(ファーストライン~サードライン)、開発段階:P3。適応:再発・難治性多発性骨髄腫(Libtayo併用)、開発段階:P2。適応:進行がん(Libtayo併用)、開発段階:P2。適応:進行がん(テセントリク併用)、開発段階:P2。<cemiplimab(Libtayo)|抗PD-1抗体>適応:進行皮膚扁平上皮がん、開発段階:申請。適応:非小細胞肺がん(ファーストライン)、開発段階:P3。適応:子宮頸がん(セカンドライン)、開発段階:P3。適応:非小細胞肺がん(ファーストライン、PD-L1発現50%未満、ヤーボイ併用)、開発段階:P3。適応:非小細胞肺がん(ファーストライン、PD-L1発現50%以上、ヤーボイ併用)、開発段階:P3。適応:進行基底細胞がん、開発段階:P2。適応:非小細胞肺がん(セカンドライン)、開発段階:P2。

 

現在、抗CD38抗体isatuximabと、抗PD-1抗体cemiplimab(Libtayo)の2品目が開発後期段階にあります。

 

isatuximabは多発性骨髄腫を中心に開発を進めており、再発・難治性や初発など4つの適応でP3試験が進行中。P2試験段階には、cemiplimabなど免疫チェックポイント阻害薬との併用療法が控えています。

 

cemiplimabは18年9月、皮膚扁平上皮がんの適応で米国で承認済み。欧州でも同適応で申請中です。非小細胞肺がんや子宮頸がんのほか、非小細胞肺がんに対する抗CTLA-4抗体イピリムマブ(ヤーボイ、ブリストル・マイヤーズスクイブ)との併用療法などでP3試験を行っています。

 

英グラクソ・スミスクライン

【英GSK】がん領域の後期開発パイプラインの表。<(GSK2857916)|抗BCMA ADC>適応:多発性骨髄腫、開発段階:P2。<(GSK3377794)|TCR-T細胞療法>適応:サルコーマ、多発性骨髄腫、非小細胞肺がん、悪性黒色腫、卵巣がん、開発段階:P2。<(GSK3174998)|抗OX40抗体>適応:固形がんおよび血液がん、開発段階:P2。<(GSK525762)|BET阻害薬>適応:固形がんおよび血液がん、開発段階:P2。<(GSK3359609)|抗ICOS受容体抗体>適応:がん、開発段階:P2。<(GSK3326595)|PRMT5阻害薬>適応:がん、開発段階:P2。

 

BCMAを標的とするADC(抗体薬物複合体)のGSK2857916は、多発性骨髄腫を対象にピボタル試験が進行中です。19年第2四半期(4~6月)には承認申請を予定しています。

 

NY-ESO-1 TCR-T細胞療法のGSK3377794は、多発性骨髄腫や非小細胞肺がん、悪性黒色腫など複数のがん種を対象にP2試験を実施中。抗ICOS抗体GSK3359609や抗OX40抗体GSK3174998などもP2試験を行っており、がん免疫療法を中心に開発を進めています。

 

グラクソ・スミスクラインは2015年、スイス・ノバルティスとの事業交換でがん領域の製品群を譲渡したものの、18年12月には約5500億円で米テサロを買収すると発表。買収によってPARP阻害薬niraparib(Zejula)などを獲得し、この領域に本格的に再参入します。

 

米ジョンソン&ジョンソン

【米J&J】がん領域の後期開発パイプラインの表。<ダラツムマブ(ダラザレックス)|抗CD38抗体>適応:多発性骨髄腫(移植適格、フロントライン、ボルテゾミブ・サリドマイド・デキサメタゾン併用)、開発段階:P3。適応:多発性骨髄腫(移植不適格、フロントライン、レナリドミド・低用量デキサメタゾン併用)、開発段階:P3。適応:再発・難治性多発性骨髄腫(PomDex併用)、開発段階:P3。適応:再発・難治性多発性骨髄腫(carfilzomib/dex併用)、開発段階:P3。適応:くすぶり型多発性骨髄腫、開発段階:P3。<イブルチニブ(イムブルビカ)|BTK阻害薬>適応:マントル細胞リンパ腫(未治療、トレアキシン・リツキサン併用)、開発段階:P3。適応:再発・難治性緩慢性非ホジキンリンパ腫(トレアキシンと、リツキサンもしくはR-CHOP併用)、開発段階:P3。適応:ワルデンストレームマクログロブリン血症(治療歴あり、リツキサン併用)、開発段階:P3。適応:慢性リンパ性白血病(フロントライン・リツキサン併用)、開発段階:P3。適応:慢性リンパ性白血病(フロントライン・ガザイバ併用)、開発段階:申請。適応:慢性リンパ性白血病(フロントライン・Ⅳ固定時間持続)、開発段階:P3。適応:再発・難治性マントル細胞リンパ腫(venetoclax併用)、開発段階:P3。<apalutamide(ERLEADA)|アンドロゲン受容体(AR)シグナル伝達阻害薬>適応:非転移性去勢抵抗性前立腺がん、開発段階:申請。適応:転移性ホルモン感受性前立腺がん、開発段階:P3。適応:局所進行前立腺がん、開発段階:P3。<apalutamide/アビラテロン|ARシグナル伝達阻害薬+CYP17阻害薬>適応:転移性去勢抵抗性前立腺がん(化学療法未治療)、開発段階:P3。<erdafitinib|FGFRI阻害薬>適応:尿路上皮がん、開発段階:申請。

 

アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬apalutamide(ERLEADA)は18年2月、非転移性の去勢抵抗性前立腺がんを対象に米国で承認済み。欧州では同年2月、日本でも同年3月に申請しています。単剤で適応拡大に向けた開発が進むほか、CYP17阻害薬アビラテロン(ザイティガ)との併用療法でもP3試験を実施中です。

 

多発性骨髄腫治療薬の抗CD38抗体ダラツムマブ(ダラザレックス)は、造血幹細胞移植への適応がある患者に対するフロントライン治療などでP3試験が進行中。米アッヴィ傘下のファーマサイクリックスと共同開発するBTK阻害薬イブルチニブ(イムブルビカ)は、マントル細胞リンパ腫などでも開発の最終段階に入っています。FGFRI阻害薬erdafitinibは尿路上皮がんを対象に米国で申請中です。

 

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