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【2019年4月版】製薬大手 抗がん剤パイプライン(2)メルク・サノフィ・GSK・J&J

市場拡大が著しく、開発競争も熾烈ながん領域。製薬大手の後期開発パイプラインをまとめました(全5記事。この記事は半年をめどに更新していく予定です)。

 

パイプラインは調査時点で各社がホームページで公表していた情報に基づく。いつ時点の情報かは会社によって異なるため、承認・申請など直近のイベントが反映されていない場合もある。

 

米メルク

CancerPipeline2_Merck1904

 

抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名・キイトルーダ)は、乳がんや大腸がんなど11のがん種で臨床第3相(P3)試験を実施中。うち、卵巣がんと子宮頸がんが新たにP3試験を始めました。前立腺がんや皮膚扁平上皮がんなど3つのがん種でもP2試験が行われています。

 

エーザイとの提携で開発を進めるマルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(レンビマ)は、子宮内膜がんに対するキイトルーダとの併用療法がP3試験中で、非小細胞肺がんなどでも開発後期段階にあります。アストラゼネカと提携するPARP阻害薬オラパリブ(リムパーザ)は、膵がんと前立腺がんでP3試験を実施中です。

 

新規の化合物では、CCR5受容体拮抗薬MK-7690が大腸がんを対象にキイトルーダとの併用でP2試験、MEK1/2阻害薬selumetinib(開発コード・MK-5618)が小児神経線維腫症1型でP2試験を行っています。

 

2018年2月には、オーストラリアのViralyticsを買収し、腫瘍溶解性ウイルスcoxsackievirus(CAVATAK)を獲得。悪性黒色腫を対象にP2試験を進めています。

 

仏サノフィ

CancerPipeline2_Sanofi1904

 

現在、抗CD38抗体isatuximabと、抗PD-1抗体cemiplimab(Libtayo)の2品目が開発後期段階にあります。

 

isatuximabは多発性骨髄腫を中心に開発を進めており、再発・難治性や初発など4つの適応でP3試験が進行中。P2試験段階には、cemiplimabなど免疫チェックポイント阻害薬との併用療法が控えています。日本でも多発性骨髄腫でP3試験を実施しています。

 

cemiplimabは18年9月、皮膚扁平上皮がんの適応で米国で承認済み。欧州でも同適応で申請中です。非小細胞肺がんや子宮頸がんなどでP3試験を行っています。

 

英グラクソ・スミスクライン

CancerPipeline2_GSK1904

 

グラクソ・スミスクラインは2015年、スイス・ノバルティスとの事業交換でがん領域の製品群を譲渡したものの、19年1月に約5500億円で米テサロを買収。PARP阻害薬niraparib(Zejula)や抗PD-1抗体のdostarlimab(TSR042)などを獲得し、この領域に本格的に再参入しました。niraparibは卵巣がんの維持療法などでP3試験を行っています。

 

BCMAを標的とするADC(抗体薬物複合体)のGSK2857916は、多発性骨髄腫を対象にピボタル試験が進行中です。19年第2四半期(4~6月)に承認申請を予定しています。

 

NY-ESO-1 TCR-T細胞療法のGSK3377794は、サルコーマなどを対象にP2試験を実施中。抗ICOS抗体GSK3359609や抗OX40抗体GSK3174998などもP2試験を行っており、がん免疫療法を中心に開発を進めています。

 

19年2月には、独メルクと新たながん免疫療法薬M7824の共同開発・商品化で提携。M7824はPD-L1とTGFβを同時に阻害する融合タンパク質で、非小細胞肺がんでP2試験を進行中です。

 

米ジョンソン&ジョンソン

CancerPipeline2_JNJ1904

 

アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬アパルタミド(アーリーダ)は18年2月、非転移性の去勢抵抗性前立腺がんを対象に米国と欧州で承認済み。日本でも今年3月に承認を取得しました。単剤で適応拡大に向けた開発が進むほか、CYP17阻害薬アビラテロン(ザイティガ)との併用療法でもP3試験を実施中です。

 

多発性骨髄腫治療薬の抗CD38抗体ダラツムマブ(ダラザレックス)は、造血幹細胞移植への適応がある患者に対するフロントライン治療などでP3試験が進行中。米アッヴィ傘下のファーマサイクリックスと共同開発するBTK阻害薬イブルチニブ(イムブルビカ)は、慢性リンパ性白血病の適応で米国と欧州で18年に申請しました。マントル細胞リンパ腫などでも開発の最終段階に入っています。日本ではB細胞リンパ腫を対象とするP2/3試験が進行中です。

 

FGFRI阻害薬erdafitinibは尿路上皮がんを対象に米国で申請中です。

 

(亀田真由)

 

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