製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
前臨床研究の求人が増加、薬事の新規求人も
2018年7月の製薬業界の求人件数は、全体としては前月とほぼ同じ水準でした。
職種別に見てみると、「前臨床研究」(13%増)や「MA・MSL」(12%増)が増加。一方で、「ライセンシング・事業開発」(11%減)や「製造」(10%減)が減少しました。
求人が大きく伸びた前臨床研究では、メーカーとバイオベンチャーで募集が始まっています。スタッフクラスからリーダークラスまで幅広くニーズがある状況です。
薬事も前月から求人件数が多く伸びました。開発薬事と薬制薬事の両方で新たな求人が出ています。グローバルとの関わりが発生するポジションでの募集が多く、英語力のある人は有利でしょう。
[今月の注目トピック:メディカル]パブリケーションや研究サポートで専門組織を設ける企業も
今年に入って以降、MA(メディカル・アフェアーズ)やMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)の求人件数はゆるやかに増加を続けています。
MAやMSLを含むメディカル部門で採用ニーズが発生しやすいのは、新薬の発売もしくは組織体制が変わるタイミング。最近では、業務内容ごとにメディカル部門の組織を細分化する企業が増えており、組織体制の変更に伴って人材の募集を始める企業が目立ちます。
メディカル部門の役割や組織構成は、企業の戦略によってさまざま。疾患領域で組織を分けている企業が多い傾向にありますが、その中でさらに薬剤ごとに組織を細分化したり、領域横断的にパブリケーション(論文の作成・発表)や臨床研究サポートなどの専門組織を設けたりする企業もあります。
メディカル部門の経験者はまだ転職市場に多くはないのが現状。研究職や開発職、マーケティング職の経験者で高度な科学的・医学的知識を持っている人なら、メディカル部門の経験がなくても応募が可能です。MAのほうがMSLよりも求められるレベルがやや高く、特定の疾患に対する詳しい知識や英語力がある人は歓迎される傾向にあります。
メディカル部門の求人は今後も堅調に推移していく見通し。ただ、組織体制はこれからも変化していくことが考えられ、それによって業務内容や求められることも変わっていく可能性があります。企業によっても違いがありますので、詳しい情報を知りたい方はAnswers転職サポートにご相談ください。問い合わせはこちら
(コンサルタント 香本牧子)
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