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[データサイエンティスト]広がるリアルワールドデータやAIの活用…IT人材のニーズ高まる|製薬業界 転職市場トレンド(2018年6月)

更新日

製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。

 

製造部門の求人が微増、MSLの新規求人も

2018年6月の製薬業界の求人件数は、全体としては前月とほぼ同じ水準でした。

2018年6月 職種別求人件数の前月比増減

職種別に見てみると、「製造」「生産技術」「管理薬剤師」(9%増)や「MA・MSL」「プロセス研究」(6%増)が増加。一方で、「QC・QA・監査」(11%減)や「品質管理/分析研究」(8%減)が減少しました。

 

求人の増加率が最も大きかったのは、生産技術や製造技術を中心とした工場勤務のポジション。メーカーの求人が中心ですが、再生医療製品の製造に携われるバイオベンチャーの求人も増えています。

 

MSLの新たな求人も出てきています。MSL経験者はもちろん、研究職や開発職などでも担当領域で深い知識を持つ人なら応募が可能です。

 

[今月の注目トピック:データサイエンティスト]研究開発からマーケティング、市販後まで…活躍の場は多岐に

製薬業界では昨今「データサイエンティスト」に対するニーズが高まっています。

 

ビッグデータやAI(人工知能)をビジネスに活用しようと専門部署を立ち上げる製薬会社も増えており、活躍の場は研究から開発、マーケティング、市販後の安全対策まで多岐にわたります。募集の中心はメーカーですが、一部のCSOでも関連サービスの提供に向けて求人が出てきている状況です。

 

データサイエンティストの募集が比較的多いのが、製薬会社のマーケティング部門。リアルワールドデータを使って、競合品を含む薬剤の使用実態や治療効果などを把握し、それを解析して販売戦略を立案する取り組みが広がっています。

 

リアルワールドデータの活用はマーケティングにとどまりません。メディカル部門では市販後のエビデンス構築での活用が広がっていますし、市販後の安全対策や研究開発の効率化も期待されています。今年4月にはGPSP省令(製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令)が改正され、市販後調査にリアルワールドデータを利用できるようになりました。

 

リアルワールドデータは今後、製薬企業のビジネスのあらゆる場面で活用が加速していきます。データ分析の専門家であるデータサイエンティストへのニーズも拡大していきそうです。

 

もう1つ、製薬業界でデータサイエンティストが求められている背景にあるのがAIです。研究や製造を中心に、AIによって効率化を図ろうという動きが出てきています。

 

製薬業界は他業界に比べてITの活用が遅れていると言われています。メーカーを中心に取り組みは急速に進んでおり、今後もデータサイエンティストをはじめとするIT人材を求める企業は増えていくと予想されます。

 

(コンサルタント 香本牧子)

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