製薬業界の転職市場のトレンドを、業界専門の転職支援サービス「Answers」「MRBiZ」(運営元:株式会社クイック)の専任コンサルタントが毎月レポートします。
バイオ医薬品関連の製造系求人が増加
2017年12月の製薬業界の求人件数は、全体としては前月に比べて2%ほど増加しました。
職種別に見てみると、「製造技術」(19%増)や「製剤研究・製剤技術」(16%増)が大幅に増加。「PV・PMS」「QC・QA・監査」(8%増)も増えています。一方、「ライセンシング・事業開発」(9%減)や「MR」(8%減)などは減少しました。
品質管理や製造技術といった製造系の職種は引き続き増加。バイオ医薬品や注射剤の取り扱い経験者のニーズが高まっています。
開発職では、メーカーやバイオベンチャーでPM(プロジェクトマネージャー)の募集がわずかに増加しました。「開発企画・PM」全体としては前月から減少していますが、外資系メーカーでは、世界同時申請に向けてグローバルと連携しながらプロジェクトを円滑に進めるポジションで求人が増えています。
MRの求人件数は減少傾向が続いています。欠員補充を目的とした採用枠の小さいスポット的な募集が中心です。
[今月の注目職種:PV] メーカー・CRO双方で求人増加傾向続く
PV(ファーマコビジランス)の求人件数は、前月から8%増えました(PMSを含む)。
メーカーによる副作用報告の遅延が相次いだことや、新規作用機序の医薬品が続々と開発されていることなどを背景に、ここ数年、メーカー、CROともに募集が増えています。中でも採用が活発なのが「症例管理」や「リスク管理」のポジション。求人件数は5カ月連続で増加しています。
募集は経験者を対象としたものが中心ですが、CROで症例評価の経験が3年程度あれば応募できるメーカーがあるなど、ほかの職種に比べてメーカーでの採用の門戸が広いのが特徴。CROからメーカーへのキャリアアップを目指しやすい職種です。
PVの募集では、個別症例評価のうち「一次評価」を担当した経験と、読み書きレベルの英語力を求められるのが一般的。「二次評価」の経験がある人や、2013年から新薬の申請資料として提出が義務付けられた「RMP(リスクマネジメント計画)」を作成した経験のある人は有利となります。特にRMPは経験者がまだ少ないので、転職時には大きなアドバンテージとなるでしょう。
希少疾病用医薬品が増え、医薬品の早期承認制度が導入されたことで、市販後の安全対策が重視される傾向が強まっており、PVは今後も重要性が高まっていく仕事です。組織を拡大させている企業もあり、転職のチャンスは広がっています。PVとしてのキャリアアップを目指す人は、コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。Answersの転職サポートでもご相談をお受けしていますので、お気軽にお問合せ下さい。申込みはこちら
(コンサルタント 香本牧子)
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