国立がん研究センターと日本ベーリンガーインゲルハイムは11日、がん領域での臨床開発の推進に向けた包括的提携契約を結んだと発表した。
日本ベーリンガーインゲルハイムが持つがん領域の新規開発品について、日本国内で早期に臨床開発を始められるよう、協力体制を構築する。包括提携を構築することで、早い段階から開発戦略を議論することを可能とするほか、両者の技術や経験を持ち寄ることで▽ファースト・イン・ヒューマン試験を含む早期開発試験▽新規バイオマーカーの探索などのトランスレーショナル・リサーチ▽アジアで頻度の高いがんに対する新薬開発――などを推進する。
国立がん研究センターの中釜斉理事長は「両者の連携により、グローバルな視点での創薬開発とトランスレーショナル研究が一層強化され、希少性の高い腫瘍疾患を含むがんゲノム医療・ゲノム創薬が加速されることが期待できる」とコメントした。