武田薬品工業は7月10日、同社の創薬研究部門の一部業務を分社化して設立した子会社Axcelead Drug Discovery Partners(アクセリード・ドラッグ・ディスカバリー・パートナーズ)が同1日付で業務を開始したと発表した。武田薬品のほか、国内外の製薬企業やバイオベンチャー、アカデミアや公的研究機関など外部からも創薬関連業務を受託する。
アクセリードは武田薬品の湘南研究所(神奈川県藤沢市)内に今年4月に設立。同研究所の創薬研究部門のうち、スクリーニング、合成、薬効薬理、薬物動態、安全性評価など一部業務を分社化した。製薬企業や研究機関などにコンサルティングを含む包括的なサポートを行い、探索研究から候補化合物の最適化、臨床開発への橋渡しまで、ニーズに合わせたサービスを提供する。
武田薬品は日米に研究開発拠点を集約するなど、研究開発体制の再編を進めており、アクセリードの設立もこの一環。今年3月には産業革新機構、メディパルホールディングスとの共同出資でバイオベンチャー「スコヒアファーマ」を設立。武田薬品の重点領域から外れた腎・代謝・循環器領域のプロジェクトを引き継いだ。製剤研究の一部は、医薬品・治験薬製造受託大手の武州製薬に売却している。