生薬
生薬(しょうやく、きぐすり)とは、自然界に存在する動植物、またはその一部を用いる薬であり、天然由来の医薬品の総称。漢方薬の原料になるため、薬種(やくしゅ)ともいわれる。
※生薬は漢方薬の原料である。漢方薬の原料として使われない生薬も存在するため、生薬と漢方薬は同義ではない。
生薬は、自然界に存在しているそのままの形で使われることは少ない。泥を落としたり、乾燥させたりといった何かしらの加工が必要な場合がほとんどである。消炎効果を持つ貼り薬などの場合は、まれに何の加工も必要とせずに使用できる生薬も存在する。
具体的な加工技術には、砕く・乾燥させる・熱を加えるなど以外に、発酵や製霜(せいそう)も含まれる。
※製霜…油を絞り、細かくする工程。ハズなど、油分が多すぎてそのままでは使用できない植物を生薬として使う場合に行われる加工技術。
生薬をつくる際に行われる加工には、主に以下の3つの目的がある。
・薬剤として不要な部分を取り除く
・長期保存を可能にする
・薬として使用できるよう、成分を変化させる
■生薬の例
アヘン(鎮痛作用、鎮咳作用など)、カカオ(中枢興奮作用、利尿作用など)、ハッカ(消炎作用)など
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