抗体医薬品
抗体医薬品(バイオ医薬品)とは、生体の持つ免疫機能が働くことで体内にできる「抗体」を主成分として作られた医薬品。低分子医薬品に対して分子の量が多いことから、高分子薬ともいわれる。
抗体の「特定の抗原(異物)だけに特異的に結合し、その異物を生体内から除去する」という特徴を活かして作られている。低分子医薬品と比べて、病気の原因となっている物質をピンポイントで攻撃する精度が高いため、正常な細胞を傷つける危険性も低い。次世代の医薬品として注目を集めている。
■メリット
・病原体を狙って攻撃するぶん、効果が高く、副作用が少ない・生体内安定性が高いため、体内で効果を発揮する時間が長いものが多い
■デメリット
・従来の医薬品よりも高価格なため、患者の経済的な負担が増す
・服用方法が注射剤などに限定される(現在の技術では飲み薬にできないため)
■抗体医薬品の例
・リツキサン®(リツキシマブ):B細胞性の非ホジキンリンパ腫などの治療薬
・アクテムラ®(トシリズマブ):キャッスルマン病や関節リウマチの治療薬
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