坐剤(坐薬/座薬)
坐剤(ざざい)とは薬の剤形の一種で、肛門もしくは腟に挿入して使用する外用剤。坐薬、座薬ともいわれる。
坐剤は体内に挿入されると体温や臓器内の分泌液により徐々に溶けて有効成分が体内に浸透する仕組みになっている。そのため、有効成分は体温で融解する基剤(油脂性基剤や水溶性基剤)に混ぜられた後に製剤される。
坐剤は大きく以下の2種類に分けられる。
【肛門坐剤】 肛門に挿入する坐剤。形は紡錘形が一般的である。 主に痔の治療といった、局所作用を目的にした薬が多い。また、解熱鎮痛消炎剤のような全身に作用する薬もある。 幼児や高齢者など、患者の嚥下機能が弱い場合は飲み薬の解熱剤が使用できないため、肛門坐剤の解熱鎮痛消炎剤が使用される。また、内服より即効性が期待される、消化管を経由しないため胃腸障害を防ぐことができるなどのメリットも認められる。
【腟坐剤】腟内に挿入する坐剤。形は肛門坐剤と同じく紡錘形が一般的である。
例:トリコモナスなどの性病治療薬、カンジタ症の治療薬
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