刺激性下剤
刺激性下剤とは下剤の一種で、大腸の粘膜に刺激を与えて蠕動(ぜんどう)運動を促し、便秘を解消する薬。腸の蠕動運動鈍化による便秘に用いる。
※便をやわらかくすることで排便を促す下剤は、機械性下剤といわれる。
刺激性下剤は、含まれる薬効成分により主に3種類に分けられる。
・アントラキノン系
重症化した便秘の解消にも用いられる、効果の強い下剤。アロエやセンナなどの生薬からできている。
効果が強い分、服用し続けると腸の働きが余計に鈍くなり、便秘を悪化させてしまう恐れがある。
・フェノールフタレイン系
フェノバリンといわれるフェノールフタレイン誘導体を使った下剤。結腸粘膜を刺激することで、蠕動運動を促す。
・ジフェニルメタン系
比較的新しい刺激性下剤。胃や小腸で分解されず、大腸で加水分解される。大腸粘膜を刺激して蠕動運動を促すほか、大腸内の水分を増やして便を軟化させる作用も持つ。
アントラキノン系よりも効果が穏やかで、市販の便秘薬にも多く使われている。
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