カプセル剤
カプセル剤とは、液状や粉状の医薬品をシートや容器で包んだもの。シートや容器は、体内で溶ける原料によって作られている。基本的には内服薬として用いられるが、中には坐剤として用いられる種類のカプセル剤も存在する。
形は円筒形や球形、楕円形が大半である。カプセル剤には薬効成分以外に、保存剤や着色料などを添加する場合が多い。
薬を包むシートや容器によって、体内に薬が溶け出すまでの時間を調節できるため、放出制御製剤*によく用いられる。
*放出制御製剤…薬効成分が体内に放出されるまでの時間を調整した薬。コントロールドリリース製剤ともいわれる。
■種類
カプセル剤は、薬を何で包むかによって、以下の2種類に分けられる。
〔硬カプセル剤(ハードカプセル)〕
ゼラチンなどで作られた円筒状の容器に薬を詰めたもの。粉末や顆粒状の薬を詰める際に用いられる。
〔軟カプセル剤(ソフトカプセル)〕
弾力性のあるシートで、液状の薬や油脂が多く含まれた薬を包んだもの。原料はゼラチンとグリセリン、もしくはゼラチンとソルビトールでできている*¹ものが多い。坐剤として直腸に用いるレクタルカプセル*²も軟カプセル剤である。
*¹グリセリン・ソルビトール…いずれも、シートに弾力性を持たせるための添加物である。
*²レクタルカプセル…通常の坐剤にするには調製が難しい薬を坐薬として使いたい場合に用いられるカプセル剤。
■長所
・カプセル化することで、薬が持つ本来のにおいや味を隠すことができる。
・大きさや溶出性が違う薬を1つのカプセルに入れ、一度に服薬することができる。
■短所
・湿気に弱い。湿度が高すぎても低すぎても、壊れやすくなる。
・錠剤のように薬を圧縮しないため、かさが増すことになる。
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