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TNF

TNF(tumor necrosis factor)とはサイトカイン(細胞間の情報を伝達する物質)の一種で、不要な細胞を排除するほか、感染防御・抗腫瘍作用を持つ物質である。白血球から作られ、腫瘍壊死因子ともいわれる。がん(悪性腫瘍)に対して出血性の壊死を誘発させる因子として発見されたが、今では炎症を引き起こす要素を持つサイトカイン(炎症性サイトカイン)であることもわかっている。

正常な状態の体内にも、TNFは存在する。正常値(1.79 pg/ml以下)内のTNFであれば「がん細胞を破壊する」「傷を治癒する」「体内に入ったウイルス・バクテリアを排除する」などの働きを持つが、体内バランスが取れないほどにTNFが増殖すると「炎症を引き起こす」「動脈硬化・糖尿病のリスクを高める」などの悪影響を及ぼす。

現在は、関節リウマチや乾癬(かんせん)の患者の体内で特にTNFが増殖することが判明しているため、TNFの働きを抑える抗TNF製剤(アダリムマブなど)がこれらの疾患の治療に使用されている。

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