創薬
創薬とは、医薬品の元となる化合物・化学物質(シーズともいわれる)が製品となって販売されるまでの過程のこと。
化合物・化学物質が医薬品となって販売されるまでには、以下の①~⑤の工程が必要である。
①創薬標的(化合物・化学物質)の候補を選出
②作用をスクリーニングすることにより、医薬品の元となる候補物質を選定
スクリーニングには、バイオテクノロジー技術やコンビナトリアル化学(多数の化合物を組み合わせて作り出す技術)、ロボットを活用する高効率スクリーニングなどの種類がある。
③動物実験
動物、もしくは培養細胞を使用して安全性や有効性などを詳細に調査・確認する。この段階で安全性・有効性が確認された薬は「治験薬」と呼ばれる。
④治験
治験薬を実際にヒトに使用して、その効果や安全性を詳しく調べ、実際の治療に役立つかどうかを確認する。
⑤承認申請と審査
①~④全ての検査をパスした薬を、厚生労働省に申請。その後、医薬品医療機器総合機構で審査を受け、厚生労働大臣の承認を待つ。承認されて初めて、製品として販売できる医薬品が誕生する。
※なお、創薬の期間は約10~18年といわれており、化合物・化学物質が新薬となる確率は約1万分の1である。創薬が成功するまでにかかる費用は、総額200億円近いといわれている。
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