緊急安全性情報（イエローレター）

緊急安全性情報（イエローレター）

緊急安全性情報とは、医薬品・医療機器の添付文書（「警告」「使用上の注意」などを記した説明書類）が改訂された際に、製薬企業から配布される文書。主に医薬品・医療機器による重篤な副作用の事例が起き、重要性・緊急度の高い改訂があった際に配布される。
緊急安全性情報の配布判断は厚生労働省が行い、医薬食品局安全対策課長名義で配布が指示される。厚生労働省の指示を受けてから4週間以内の配布・伝達が義務付けられている。
仕様はA4サイズの黄色い用紙に、赤枠をつけた紙面である。用紙上部に「緊急安全性情報」の文字を黒色で印字し、周りを赤色の枠で囲う。その見た目から「イエローレター」とも呼ばれる。医療機関、薬局などで使用する場合をのぞき、情報提供者への無断複製・無断転載・無断頒布は禁止されている。

基本的には直接配布するものとされ、製薬企業は該当医薬品・医療機器を使用している医療機関や医師、医療従事者の元へMRを派遣し、直接配布したうえで説明を行う。ただ、場合によってはダイレクトメールやFAXで配布されることもある。

緊急安全性情報が配布された例としては、インフルエンザ薬『タミフル』に関する服用後の異常行動について記したものなどが挙げられる。