マイクロドーズ試験(MD試験)
マイクロドーズ試験(マイクロドーズ臨床試験)とは、新薬候補化合物の中から、最適な化合物を効率的に選択するための試験。MD(Micro Dose)試験と略される。Mass Balance試験といわれることもある。
マイクロドーズ試験は、臨床試験(治験)フェーズの前に行われる試験である。臨床試験(治験)を行う前に候補物質を絞り込むことで、開発期間を短縮することができるというメリットがある。
マイクロドーズ試験の被験対象はヒトであるため、安全性や倫理面に問題があるとされ、以前は国内での実施が認められていなかった。しかし、近年は技術の発達により、人体に薬効や毒性といった影響を及ぼさない超微量(100マイクログラム以下)の薬物を測定することが可能になったため、マイクロドーズ試験の実施が認められるようになった。
日本では、2012年に初めてマイクロドーズ試験が実施された。
■マイクロドーズ試験の手法
マイクロドーズ試験は、超微量の新薬候補物質を人体に投与し、その後被験者の薬物動態(吸収・分布・代謝・排泄にいたるまでの過程)を解析する。
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