薬物相互作用
薬物相互作用とは、複数の薬の飲み合わせによって効果が増強したり、薬の持つ効果が打ち消されてしまうことを指す。また、薬物相互作用によって新たな副作用が生じることもある。単に相互作用ともいう。
薬物相互作用は、患者が薬を内服してから排泄するまでの過程(吸収、分布、代謝など)のどこかで起こる。また、薬同士だけでなく、薬と食べ物の食べ合わせによっても生じる相互作用もあり、その場合には「薬剤と食品の相互作用」と呼ばれる。
■薬物相互作用の例
・ワーファリン®(ワーファリンカリウム)とカペシタビン(抗がん剤)
ワーファリン®(ワーファリンカリウム)の効果が増強し、出血を引き起こす危険性がある。過去に死亡例もある。
※ワーファリン®(ワーファリンカリウム)…血液を固まりにくくする作用を持ち、血栓症の予防・治療に使われる
※カペシタビン…経口の抗がん剤
■薬剤と食品の相互作用
・ワーファリン®(ワーファリンカリウム)とビタミンKを含む食べ物(納豆・クロレラ・青汁など)
ビタミンKが持つ、出血時に血を止める作用により、ワーファリン®(ワーファリンカリウム)の効果が薄れる。
・ジヒドロピリジン系のCa(カルシウム)拮抗剤とグレープフルーツジュース
同時に摂取した場合、薬の血中濃度が上昇し、血圧が過剰降下する。
※ジヒドロピリジン系のCa(カルシウム)拮抗剤…血圧降下剤
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