時限放出型製剤
時限放出型製剤とは、服用(投与)後に一定時間たってから、薬の成分が速やかに放出されるよう加工された製剤。放出制御製剤(コントロールドリリース製剤)の一種である。
本来の薬効を持った医薬品を、別の、影響を与えない医薬品で包むなどして、成分が放出されるまでの時間を調整している。
人間の生理機能や病状が1日のうちで周期的に変動する(日内変動)ことに着目した「時間薬物治療学」のもと、こうした時限放出型製剤が医学領域で用いられるようになった。
■時限放出型製剤の使用例
例えば、明け方に症状が悪化することが多いとされる気管支喘息の場合、ちょうどその時間帯に薬効が発揮されるように加工することで治療効果を向上させることができる。
また、薬を必要としている部位に到達する時間に合わせて成分を放出させる加工を施すことで、副作用や薬物耐性(当初と同じ効果を得るために服用量を徐々に増加していかなくてはならない現象)の発現を抑制することができる。
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