実薬
実薬とは既に有効性が証明された、販売承認が下りている薬。市販薬。
主に、新薬(被験薬)の有効性を確かめるための比較試験の際、被験薬と呼び分けるために用いられる呼称である。評価の基準になるという意味合いをこめて、標準薬ともいわれる。
対照薬にプラセボではなく実薬を用いる場合は、実薬対照試験と称される。この場合、二重盲検法によって行われる試験方法が主流。
比較試験で対照薬の役割を果たす実薬は、中身の成分などを変えないまま、被験薬とまったく同じ外見となるよう加工する必要がある。
実薬は、上記のように比較試験実施の際の呼称として用いられる場合がほとんどだが、経口避妊薬である低用量ピルシート内の薬を呼び分ける際にもこの言葉が使われる。
※低用量ピルシート内には、避妊効果のある成分が含まれている薬と、乳糖などでできた薬効成分が一切入っていない薬の2種類が入っている。服用する日と服用しない日が混在する場合に飲み忘れの危険が高まるため、その予防策としてこのような工夫がされている。ピルの服用説明などを行う際に、薬効成分がある薬を「実薬」薬効成分がない薬を「偽薬」と呼び分ける。
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