長期収載品
長期収載品とは、既に特許が切れている、もしくは再審査期間が終了しており、同じ効能・効果を持つ後発医薬品(ジェネリック医薬品)が発売されている薬のことである。薬価基準に長期間収載されていることから「長期収載品」といわれるようになった。
長期収載品の値段は、2年に1度行われる薬価改定のたびに市場実勢価格(市場で実際に取引されている、医薬品の平均的な価格)を反映した価格に引き下げられている。厚生労働省によって行われている後発医薬品普及活動の一環で、長期収載品の価格引下げは積極的に行われており(長期収載品に関しては、通常の薬価改定に加えて追加引き下げも行われている)、中には後発医薬品と変わらない価格を定められた長期収載品も存在する。
ただし、日本国内の医療現場を中心とした新薬への信頼度の高さや、後発医薬品への懐疑的な見方が影響し、いまだに後発医薬品のシェアは伸び悩んでいる。
厚生労働省は、医療保険財政の改善を目的に後発医薬品のシェア拡大を急いでいる。
普及率を向上させるため、2014年に行われた薬価改定の際には長期収載品の価格を更に引き下げる「Z2」という制度を敷いた。
※Z2…後発医薬品(ジェネリック医薬品)のシェアを奪っている長期収載品に対してかかる追加引き下げ率を定めた制度。該当先発薬のシェアのうち、60%がジェネリック医薬品で占められる状況になるまで、継続的に値下げが続行される。
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