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アポトーシス

アポトーシスとは、あらかじめ予定されている細胞の死。細胞が構成している組織をより良い状態に保つため、細胞自体に組み込まれたプログラムである。
細胞外から与えられた何かしらの障害(血行不良、外傷など)が原因で死ぬ「ネクローシス」の対義語として用いられる。

細胞とは、細胞核と、その核を覆う細胞膜構造によって構成されており、アポトーシスは以下のように進行していく。

① 細胞膜の構造が変化し、表面の微絨毛(びじゅうもう)などが消滅する
② 核の凝縮化が起こり、細胞が壊れやすくなる
③ 細胞のDNAが細かく切断される(DNA断片化と呼ばれる)
④ 細胞全体が、さらに小型の「アポトーシス小胞」という構造に分解される
⑤ 最終的にはマクロファージ(白血球の一種である食細胞)によって処理される

アポトーシスは、生物の形成過程(身体の形成や、おたまじゃくしからカエルへの形態変化など)で起こる。また、ウイルスに感染した細胞の処理や、がん化した細胞を排除するためにも起こる。

アポトーシスによって、ほとんどの腫瘍の成長は未然に防がれているが、まれにアポトーシスの仕組みが壊れた細胞が存在する。その場合、細胞は無限に分裂増殖し、がん細胞へと変化する。

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