優先審査制度
優先審査制度とは、新薬の承認審査において、一定の基準を満たす医薬品の審査を優先的に行う制度。ファストトラックともいわれる。
元々はアメリカで先行して実施されていた制度であり、日本では1993年に薬事法が一部改定されて以来、この制度が導入されるようになった。
優先審査制度は、医薬品の必要性が高い患者に対して、少しでも早く医薬品を投与できるようにすることを目的に導入された。現在日本では、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)と医療用具の優先審査が規定されている。
優先審査制度の具体的な進め方としては、国内で治験を開始すると同時に、欧米で既に承認されているデータを元に審査を開始する。医薬品によっては、治験の第1相や第2相を省略するケースもある。他国で既に承認済みのデータを元にして審査を行うため、承認までの期間はかなり短縮でき、最短だと4ヶ月で認可に至る。
優先審査制度によって承認された新薬には、安全性・有効性を証明する第3相試験のデータがないため、承認後10年間は市販後調査を詳しく実施するという制約がある。
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