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塩野義製薬 インフルエンザ薬「ゾフルーザ」3月14日にも発売へ―申請からわずか5カ月 中医協が薬価了承|DailyTopics

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中央社会保険医療協議会(中医協)は3月7日、塩野義製薬の抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ」(バロキサビル マルボキシル)の薬価収載を了承した。収載は3月14日の予定で、塩野義は収載後速やかに発売する。同剤は、世界に先駆けて日本で承認取得を目指す革新的新薬の審査を早める「先駆け審査指定制度」の対象品目で、昨年10月の申請からわずか5カ月での発売となる。

 

ピーク時に141億円の売り上げを予想

3月7日の中医協で決まったゾフルーザの薬価は、10mg1錠1507.50円、20mg1錠2394.50円。成人の場合(20mg2錠を単回投与)1回の治療にかかる薬剤費は4789円となる。塩野義はピーク時に国内で331万人に投与されると予想しており、年間141億円の売り上げを見込んでいる。

 

ゾフルーザは「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬」と呼ばれる新規作用機序を持つ抗インフルエンザウイルス薬。既存のインフルエンザ治療薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)と異なり、ウイルスの増殖に必要なRNAの複製過程に働きかけ、ウイルスの増殖を抑える。適応は「A型またはB型インフルエンザウイルス感染症」で、1回の経口投与で治療が可能だ。

ゾフルーザの作用機序

 

先駆け加算は10% 有用性加算も

ノイラミニダーゼ阻害薬の「イナビル」を比較薬とする類似薬効比較方式(I)で算定され、先駆け審査指定制度の対象品目に与えられる先駆け審査指定制度加算(10%)と有用性加算(5%)がついた。有用性加算では▽タミフルに比べてウイルス排出期間の短縮が認められたこと▽薬剤耐性ウイルスや鳥インフルエンザウイルスへの効果が確認されたこと――が評価された。

 

ゾフルーザは、成人と12歳以上の小児には20mg2錠を1回経口投与。体重80kg以上の患者には20mg4錠を投与する。12歳未満の小児の場合は、体重40kg以上は20mg2錠、20kg以上40kg未満は20mg1錠、10kg以上20kg未満は10mg1錠となる。

ゾフルーザの薬価と用法・用量

塩野義はゾフルーザを昨年10月25日に日本で申請。2月25日に承認を取得した。本来なら5月に薬価収載となるはずだったが、例年に比べてインフルエンザが流行していることもあり、厚生労働省は前倒しで薬価収載した。

 

AnswersNews編集部が製薬企業をレポート

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