製薬業界 きょうのニュースまとめ読み（2021年6月18日）

エーザイ、米ブリストルと提携…ADC「MORAb-202」の開発・商業化で

エーザイは6月18日、米ブリストル・マイヤーズスクイブと抗体薬物複合体（ADC）「MORAb-202」の開発・商業化でグローバルな戦略的提携契約を結んだと発表した。契約に基づき両社は、日本、中国、アジア太平洋諸国、米国、カナダ、欧州、ロシアで同薬を共同で開発・商業化。それ以外の地域では、ブリストルが単独で開発と商業化を行う。エーザイは一時金6.5億ドル（約680億円）を受領するほか、開発や販売のマイルストン達成で最大24.5億ドルを受け取る。同薬はエーザイが創製した抗葉酸受容体α抗体に抗がん剤エリブリンを結合させたADC。現在、日米で初期の臨床試験を行っており、両社は2022年にも申請用の試験を開始する予定。

楽天メディカル、島津製作所と光免疫療法の医療機器を共同開発

楽天メディカルは6月18日、島津製作所と光免疫療法に使う医療機器を共同で開発・製品化する契約を結んだと発表した。光照射に対する薬剤の反応をリアルタイムで可視化・測定・記録する技術を共同開発し、同技術を使った医療機器の製品化にグローバルで取り組む。腫瘍の状態に合わせて光照射を最適化し、光免疫療法による治療を支援する。

「テネリアOD錠」を発売…田辺三菱

田辺三菱製薬は6月18日、DPP-4阻害薬「テネリア」（一般名・テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物）のOD錠を発売したと発表した。DPP-4阻害薬のOD錠は国内初。

協和キリン・レオファーマ「ドボベットフォーム」を発売

協和キリンとレオファーマは6月18日、尋常性乾癬治療薬「ドボベット」（カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル）の新剤形となるフォーム剤を発売したと発表した。日本では、軟膏剤を2014年9月から、ゲル剤を18年6月から販売。フォーム剤の追加で、簡易性・利便性の観点から新たな選択肢を提供する。

大日本住友、コロナワクチン大規模接種に協力…ボランティア休暇で補助業務

大日本住友製薬は6月18日、大阪市の大規模接種センターで行われている新型コロナウイルスワクチン接種の補助業務に協力すると発表した。薬剤師資格を持つ従業員から希望者を募り、大規模接種センターで大阪府薬剤師会が担う補助業務にボランティア休暇制度を利用して参加。活動期間は8月31日まで。大阪府の大規模接種センターへの拡大も検討する。

大塚、ALLの治療モニタリングマーカーが承認

大塚製薬は6月18日、急性リンパ性白血病（ALL）の診断補助と治療効果のモニタリングに使用する体外診断用医薬品「minor BCR-ABL mRNA測定キット『オーツカ』」の承認を取得したと発表した。minor BCR-ABLを有するフィラデルフィア染色体陽性の患者が対象。末梢血白血球や骨髄液有核細胞から抽出したRNA中のminor BCR-ABLを測定することで、再発を早期にとらえる。