1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. 医薬品市場>
  4. 【NDBオープンデータを読む|消化性潰瘍】処方数は「ムコスタ」、処方額は「ネキシウム」…後発品も上位に
医薬品市場

【NDBオープンデータを読む|消化性潰瘍】処方数は「ムコスタ」、処方額は「ネキシウム」…後発品も上位に

厚生労働省が10月、初めて公開した「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)」のオープンデータ。薬効分類別の処方数上位30製品が公開された薬剤データは、医薬品市場を丸裸にするものとして注目を集めています。

 

NDBオープンデータから医薬品市場にフォーカスするこのシリーズ。今回は、PPIなどの消化性潰瘍治療薬を取り上げます(ランキング表の処方金額は編集部算出)。

 

 

レバミピド、先発・後発合わせ外来で19億錠超が処方

 

【消化性潰瘍薬・内服】処方数ランキング

 

胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの治療に使われる消化性潰瘍治療薬。院外処方/院内処方とも処方数でトップだったのは、大塚製薬の粘膜保護薬「ムコスタ100mg」(レバミピド)でした。院外で6億6209万錠、院内で3億6576万錠、合わせて外来で10億278万錠が処方されました。

 

レバミピド、院外処方は後発品の処方が半数超える

「ムコスタ」にはすでに多くの後発医薬品が参入しており、院外で3位の「レバミピド100mg『EMEC』」(エルメッドエーザイ)や院外8位の「同『サワイ』」(沢井製薬)など、複数の後発品が上位に入っています。院外処方で上位30位に入ったレバミピド後発品6製品の処方数は計7億5767万錠と先発品を超え、院内で上位30位に入った後発品6製品の処方数も1億6121万錠に及びます。

 

院外処方で上位30製品にランクインしたレバミピド100mg錠の処方数シェア

 

先発品と後発品を合わせると、レバミピドは上位製品だけで年間19億4673万錠(院外14億1976万錠、院内5億2697)が外来で処方されていることになります。

 

院外/院内とも2位に入ったカイゲンファーマの粘膜保護薬「アルロイドG」(1961年発売)や院外6位、院内3位となったエーザイの同「セルベックス」(1984年発売)など、発売から長い期間が経っている医薬品が比較的多く上位に入っているのも、この領域の特徴でしょう。

 

「ネキシウム」は外来で710億円

一方、処方金額でトップとなったのは第一三共のプロトンポンプ阻害薬(PPI)「ネキシウム20mg」。PPIとしては処方数でも院外処方でトップ、院内処方でも武田薬品工業(現在は武田テバ薬品)の「タケプロンOD15mg」に次いで2位でした。「ネキシウム」の外来での処方金額は、10mgも合わせると710億円に上ります。

 

「タケプロン」やエーザイの「パリエット」など、かつて大きな売り上げを誇ったPPIにも後発品の浸透が進んでいます。「タケプロンOD15mg」の後発品は、東和薬品の「ランソプラゾールOD15mg『トーワ』」などが上位30製品にランクイン。メーカー公表の売上高も減少傾向にあり、PPI市場で勢いがあるのは、唯一、後発品が参入していない「ネキシウム」だけといった状況です。

 

薬効別では粘膜保護薬が処方数の6割

「ムコスタ」「セルベックス」などの粘膜保護薬、「ネキシウム」「タケプロン」などのPPI、「ガスター」などのH2ブロッカーが使われることの多いこの領域。下のグラフは、院外処方の上位30製品の総処方数に占める薬効別の処方数の割合を見たものです。

 

最も処方数の割合が高かったのは粘膜保護薬で、上位30製品の総処方数の61%を占めました。非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の副作用予防として出されることが多いのも影響しているのかもしれません。

 

金額では大きなシェアを占めるPPIですが、処方数では24%。H2ブロッカーは9%でした。

 

消化性潰瘍役の薬効別処方数の割合

 

消化性潰瘍治療薬市場ではPPIの後発品がシェアを拡大させている一方、昨年2月には武田薬品がP-CABと呼ばれる新規作用機序の「タケキャブ」を発売。ピーク時の売上高予測は薬価ベースで620億円と大型化が見込まれており、市場の構図がどう変わっていくのか注目されます。

 

【NDBオープンデータとは】
厚生労働省がレセプトや特定健診などの情報を収集・格納している「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB=ナショナルデータベース)」のデータの一部を、誰でも自由に利用できるよう単純な集計表として公開したもの。10月に初めて公表されたオープンデータの集計対象は、2014年4月~15年3月診療分のレセプト約18億800万枚。薬剤に関するデータは、「内用」「外用」「注射」のそれぞれについて、「外来院外」「外来院内」「入院」ごとに、薬効別に処方数上位30品目を集計。「性別年齢別」「都道府県別」の集計表が公開されている。

 

  1. Answers>
  2. AnswersNews>
  3. 医薬品市場>
  4. 【NDBオープンデータを読む|消化性潰瘍】処方数は「ムコスタ」、処方額は「ネキシウム」…後発品も上位に