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ニュース解説

【NDBオープンデータを読む|抗凝固薬】「ワーファリン」群抜く処方数、DOACは「イグザレルト」が処方額トップ

厚生労働省が10月、初めて公開した「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)」のオープンデータ。薬効分類別の処方数上位30製品が公開された薬剤データは、医薬品市場を丸裸にするものとして注目を集めています。

 

NDBオープンデータから医薬品市場にフォーカスするこのシリーズ。今回は、新薬の拡大で活況が続く抗凝固薬を取り上げます(ランキング表の処方金額は編集部算出)。

 

 

「ワーファリン」外来で10億超える処方数

 

【経口抗凝固薬】処方数ランキング

 

内服の血液凝固阻止剤(経口抗凝固薬)で処方数が最も多かったのは、院外処方/院内処方ともエーザイの「ワーファリン1mg」。長らく唯一の経口抗凝固薬として使われてきたことに加え、薬価が安いこともあり、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が処方を伸ばす中でも多くの支持を得ています。販売されている全ての規格・剤形が上位30位に入っており、院外/院内を合わせた外来での処方数は全規格・剤形で計10億を超えます。

 

DOAC処方額シェア「イグザレルト」が44%

2011年3月発売の「プラザキサ」(日本ベーリンガーインゲルハイム)を皮切りに、「リクシアナ」(11年7月発売、第一三共)、「イグザレルト」(12年4月発売、バイエル薬品)、「エリキュース」(13年2月発売、ブリストル・マイヤーズスクイブ/ファイザー)と4製品が相次いで登場したDOAC。拡大する市場の中で激しいシェア争いが繰り広げられています。

 

DOAC4製品の処方数・処方金額(14年度)

 

NDBオープンデータから、DOAC4製品の外来(院外/院内)/入院別の処方数と処方金額を規格ごとにまとめました。

 

処方金額が最も多かったのは「イグザレルト」で、外来と入院で計391億円4600万円。一方、処方数のトップは「プラザキサ」でしたが、処方金額では「イグザレルト」に次ぐ2位でした。処方数・処方金額とも3番手は「エリキュース」。「リクシアナ」(データのない60mg錠は除く)は、DOACの処方の大半を占める「心房細動(AF)患者に対する脳梗塞の発症抑制」の適応取得が14年9月とほかの3製品に比べて遅れたため、14年度の時点では処方金額は11億5100万円にとどまりました。

 

処方金額のシェアを見てみると、トップの「イグザレルト」が44%で、「プラザキサ」が34%、「エリキュース」が21%と続きます。4製品の14年度の処方金額は合計で894億400万円。各社が薬価収載時に予測したピーク時(発売10年度目)の売上高計1312億円と比べると、急速に市場が拡大している様子がうかがえます。

 

DOACの処方金額シェア(14年度)

 

成長期にある市場なだけに、市場の構図もまだ流動的です。「イグザレルト」は15年に516億7800万円(前年比28.3%増)まで伸び、「リクシアナ」も15年度に130億円(前年度比262.6%増)を売り上げました。「リクシアナ」は16年度に売上高250億円(92.6%増)を見込んでおり、16年4~6月には13.5%まで市場シェアが拡大。上位製品を激しく追い上げています。

 

【NDBオープンデータとは】
厚生労働省がレセプトや特定健診などの情報を収集・格納している「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB=ナショナルデータベース)」のデータの一部を、誰でも自由に利用できるよう単純な集計表として公開したもの。10月に初めて公表されたオープンデータの集計対象は、2014年4月~15年3月診療分のレセプト約18億800万枚。薬剤に関するデータは、「内用」「外用」「注射」のそれぞれについて、「外来院外」「外来院内」「入院」ごとに、薬効別に処方数上位30品目を集計。「性別年齢別」「都道府県別」の集計表が公開されている。

 

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