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ニュース解説

長期収載品 「後発品並み」の新ルールで薬価はどれだけ下がった?

2018年度の薬価制度改革で、後発医薬品並みに薬価を引き下げる新ルールが導入されることになった長期収載品。新ルールの下で行われる初めての改定で、薬価はどれだけ下がったのでしょうか。3月5日の告示にあわせて公表された対象品目リストをもとに、主な品目の引き下げ率をまとめました。

 

新ルール 443成分950品目に適用

2018年度から導入される長期収載品の新たな薬価引き下げルールは、後発医薬品の発売から10年たった医薬品の薬価を、まずは後発品の2.5倍まで引き下げ、その後は、
・後発品への置き換え率が80%以上の場合…その後6年かけて後発品と同じ薬価まで引き下げる(いわゆる「G1」)
・後発品への置き換え率が80%未満の場合…その後10年かけて後発品の薬価の1.5倍まで引き下げる(いわゆる「G2」)
というもの。10年たった時点ですでに後発品の2.5倍以下になっており、「G1」「G2」により引き下げを受けない長期収載品は、後発品への置き換え率に応じて補完的な引き下げを受けることになります(いわゆる「C」)。

長期収載品の薬価引き下げルールの図

3月5日に告示された18年度の薬価改定で、この新ルールによる薬価引き下げを受けたのは計443成分950品目。このうち「G1」は38成分85品目、「G2」は137成分293品目に適用されました。これらは、18年度改定でまず後発品の薬価の2.5倍まで薬価が引き下げられます。

 

Cによる引き下げは、置き換え率40%未満(引き下げ率2%)が111成分275品目、40%以上60%未満(同1.75%)が98成分189品目、60%以上80%未満(同1.5%)が59成分108品目となりました。

長期収載品の薬価引き下げ新ルールの対象成分数・品目数の表。【G1】38成分、85品目。【G2】137成分、293品目。【C】<後発品置き換え率40パーセント未満>111成分、275品目。<40パーセント以上60パーセント未満>98成分、189品目。<60パーセント以上80パーセント未満>59成分、108品目。

 

【G1】タキソールはマイナス24% 鳥居の主力品フサンも

後発品への置き換え率が80%以上で、最終的には後発品と同じ薬価になる「G1」には、「タキソール」(ブリストル・マイヤーズスクイブ)や「パラプラチン」(同)、「ブリプラチン」(同)、「ランダ」(日本化薬)、「アイソボリン」(ファイザー)などのがん化学療法剤や、「塩酸バンコマイシン」(塩野義製薬)、「セファメジンα」(アステラス製薬)、「ユナシン-S」(ファイザー)などの抗菌薬が含まれています。

 

薬価の引き下げ率を見てみると、タキソールは30mg5mL1瓶が24.8%、100mg16.7mL1瓶が24%と大幅な引き下げ。パラプラチン(3規格)は15.5~17.4%、ブリプラチン(3規格)は9.8~12.0%、ランダ(3規格)は7.6~9.8%の引き下げとなりました。

 

抗菌薬では、セファメジン(5規格)が6.0~23.8%のマイナス。塩酸バンコマイシン点滴静注用0.5g(シオノギ)は19.4%の引き下げで、ユナシン-Sも3g1瓶が21.8%の引き下げでした。

 

鳥居薬品の主力製品の1つである蛋白分解酵素阻害薬「注射用フサン」は、50mg1瓶が43.4%、10mg1瓶が35.6%の大幅な引き下げ。グラクソ・スミスクラインの抗ウイルス薬「ゾビラックス」が200mg錠で54.2%の引き下げで、アステラスのカルシウム拮抗薬「ペルジピン」も10mg10mL1管が40.3%のマイナスとなりました。

 

【G2】アルツディスポ 14%下げ、プレタールは43%

後発品への置き換え率が80%未満の長期収載品に適用される「G2」には、各社の収益を支える製品が多く含まれています。

 

科研製薬が主力とする関節機能改善剤「アルツディスポ関節注25mg」は14.3%の引き下げで、「アルツ関節注25mg」も29.4%の引き下げを受けます(製造販売承認はいずれも生化学工業)。アルツは17年度に297億円と科研製薬全体の3割近くを稼ぐ見通しで、影響は大きそうです。

 

帝人ファーマの骨粗鬆症治療薬「ワンアルファ」は1μg錠で42.7%の引き下げ。大塚製薬の抗血小板薬「プレタールOD錠」も100mg錠で43.1%のマイナスとなります。日本新薬の胃炎・胃潰瘍治療薬「ガスロンN」は4mg錠で49.3%引き下げられ、小野薬品工業はプロスタグランジンE1誘導体製剤「オパルモン」が15.0%の引き下げを受けます。

 

「G2」の区分には、かつての大型品も入りました。第一三共の高脂血症治療薬「メバロチン」は5mg錠で18.0%引き下げられ、武田薬品工業の消化性潰瘍治療薬「タケプロン」は15mgOD錠で11.9%のマイナス。日本ベーリンガーインゲルハイムの抗アレルギー薬「アレジオン」は20mg錠で25.6%の引き下げとなりました。

 

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